あれから家に帰った自分は
「なるほど。ジュエルシードってのを集めないとえらい事になるって訳か」
「ハイ。ソノトオリデス」
家の地下室(謎技術で異常に広い)親父の尋問を受けてます。
はい、普通にばれました。
攻撃形態や最大攻撃も使ったけど見事に手足を糸で縛られてつるされてます。
はっきり言って腕一本もって行きそうなオーラで睨まれると言うしかないわ。
自分は神父様ほど人間やないし言うしかありません。
「ぶっちゃけあいつに聞けば分かるしこっちで集めるって手もあるが…」
「あ~~。できればそれはごめんこうむります。
なのはちゃんがやるって決めたし、自分としても手伝いたい。
という訳でお願いします」
フェイトちゃんのDVもなるべく減らしたいし。
「ッつてもな~~~、保護者としては子供が危ないことをするのは見逃せないんだけど」
「見た目は大人になれるからそれで勘弁してくれない?」
「無理」
ですよね~~。
「じゃぁ基本静観でマジでやばくなったら助言ってことでいい?」
「……いいだろう」
「んじゃ、暴走したらやばそうだしその時だけはよろしく」
親父は力よりも心を鍛えることを優先するから、これが譲歩範囲やな。
「あと、ハインツは自分が倒す。
惚れた女を守れんようじゃ男として最低やからな」
「それでこそ俺の息子
だが、まだまだ弱い」
「あだっ」
いきなりとかないでよ。
結構高いから痛い。
〈ラピス〉
〈な~に?〉
〈しばらく休ませるから、連絡よろしく〉
「何ッ!!?」
「攻撃、防御、魔法、経験。
あらゆる点ででお前はハインツに劣っている。
だから次の次の反応が出るまでお前にあらゆる技術を叩き込む」
クロノが出てくる辺りか…
「あとラピスをなのはにつける。
殺さないように言っておけば、まぁなんとかなるだろ」
「おかんはやめて!!
町が消えちゃう!!」
それどころか単独で次元振起こしかねん!!
「結界張れるから問題ない」
そういって構えるけど、黒犬でも出す気?
「さて…特訓を始めよう」
ははは………生きてるかな?自分
数日後 Side なのは
「だめだよ~~なのはちゃん。
こんな夜中に二人っきりなんて」
「ラピスさん」
目の前に出てきたのは大月ラピスさん。
大雅君の母親でユーノ君が言うには凄い魔法使いらしいんだけど、そうには見えな
「いきなりなんですかラピスさん!!?」
ユーノ君をつぶす気ですか!!?
「なんかものすごく失礼なこと思われた気がしたの」
「それだけでこういうことしないでください!!」
ラピスさんは勘だけで行動するから心臓に悪いです。
「なのはちゃん…悩み事があるなら相談に乗るよ」
見つめてくる目がねっとりとした物を帯び始める。
この目が向けられると心を鷲掴みにされた感じに襲われ手凄く不快。
「……言いたくありません」
「そう。じゃあ年上からのアドバイスをひとつ」
なんだか、言い回しがナナシさんみたい。
「悩むくらいならその場のノリと感情で行動しなさい☆
それで大体うまくいくから」
それはあなたくらいです。
「あと、一人だけで悩むのは結構だけど友達を馬鹿にしてるからほどほどにね」
「そんな!!私はバカになんて――」
その先はなぜかいえなかった。
馬鹿にはしてない。
だけど言えなかった。
「それじゃぁ言うことは言ったから~~
大雅君もがんばってるし体力がつくのを買わなくちゃ~~~」
そう言ってラピスさんは帰っていった。
Side ラピス
なのはちゃんはやっぱり強くていい子。
だけどみんなが当たり前に思いすぎてて忘れてるけど、彼女はとても脆くて儚い。
慎重に扱わないと致命的に壊れてしまう。
「もう手遅れかもしれないけど、大雅君が何とかしてくれるかな」
さ~~て夕飯のお買い物…の前に
「息子の恋路を邪魔する奴を、ギッタギタにしないと」
封鎖領域展開。
範囲:鳴海市全域。
「セットアップ」
鏡面展開。
魔力充電率80%。
「バーストノヴァ」
Side フェイト
「結界!?」
「まずいよフェイト。先を越されちゃう」
「違う」
「え?」
「よくわからないけどまだ大丈夫」
うまく表現できないけど、この結界はあの子とも使い魔とも違う。
何が時かれても、何かとしか応えられないけど
「なんだか分からないけど、早い者勝ちね」
え?
「あっちも近くにいたみたい」
あれは……
「バルディッシュ」
『シールングフォーム。セットアップ』
距離はあっちのほうが近い。
間に合って!!
「ジュエルシードシリアルⅩⅨ!
封印!!」
「引き分け…みたい」
「だったらこっちのものにするまでさ!!」
「アルー」
灰色の柱が現われた。
「あの方向は…ハインツ!!」
Side ハインツ
「フレースベルグ。情報を」
『目標までの距離約15km。
風速25m/秒。
高低差145m』
問題ない。いける!!
「ロングフォルム。タイプスナイプ」
『ヤー』
翼を広げた竜の如き威容。
口径35mm
全長5,8m
総重量240kg
最大有効射程50km
装弾数15発
アウトレンジ以外の運用を完全排除した、いかなる敵も一方的に射殺す暴力の権化にしてタイプブラストとは対の形態。
「目標高町なのは。非殺傷設定解除。
風向き及び風速のパターンを理論化。
捕捉 完了」
お嬢様にトラウマを刻みそうですが、原作の流れ的に鞭はなくなるからいいとしましょう。
というかそんな事になりそうなら全力で止める。
それに、実弾を使わないのはせめてもの慈悲です。
「それでは」
さようなら
『主(マイマスター)。後方100に転移ゲートが』
なんだと!!?
管理局が来るにしては早すぎる!!
『砲撃魔法、来ます』
喰らってられません!!
「ミドルフォルム。
ブーストアップフルパワー。
トランスボードフルパワー」
「バーストノヴァ」
避けきれない。!
シールドスラムだけじゃ足りない。
なら
「ブレイク・アロー」
『シールドスラム』
壁の勢いも利用して逃げる。
「抜けろ抜けろ抜けろ抜けろ抜けろ抜けろおおおおおおおおおおお!!」
ぬ け
「高魔力反応有り!!
第二波来ます」
早すぎるだろ!!
「転移魔法陣の位置を検出。
そこに撃ち込む」
『3時の方向。下50cm』
こいつの弾速ならいける。
「最大出力」
あとは運しだい!
『インフェルノ・アロー』
Side ユーノ
「何…あれ?」
あれが魔法?
違う。
あれが魔法?
違う!
あれが魔法?
違う!!
あれが魔法なわけがない!!
あんな…あんなものが魔法なわけがない!!!
「あ・…ああ…」
なのはも動けない。
「なんなんだいアレ……」
あの子の使い魔も動けない。
「ハインツ!!!」
「!!
フェイトちゃん!!」
「「なのは(フェイト)、ジュエルシードを!!」
レイジングハートに入れないと大変なことになる。
「「後回し!!」」
Side ハインツ
魔法陣越しに攻撃も会話も出来るが、休む気配がない。
だがこちらはカードが一枚だけ多い。
お嬢様には連宅を入れた。
私が時間を稼いでる間に原作の流れが起これば勝利だ!!
「出来れば顔をあわせたいのですが?」
「いいよ~~」
なんと!!
だが相手は十中八九遠距離方。
罠があるだろうが姿が見えれば勝機はある。
「全魔力を防御と攻撃に回せ」
罠だろうがなんだろうが耐え切って最大出力のインフェルノ・アローを叩きこむ。
「そ~~れっ!!」
『真後ろ!!生命反応有り!!』
チャンスは一度。
確実に急所を破壊する。
「インフェルノ」
『デッド』
「アロー!!」
『エンド』
「おあああああああ」
白兵可能で……スターライト・ブレイカークラスの威力だと!?
反則にもほどがあるだろ!!!
『全骨格の内40%が損傷大。残りの部分にもひび割れ有り。
その上5kmも吹き飛ばされました。
完全に的です』
これは負けですね。
ですが、負け方さえ間違えなければ勝ちです。
「金髪の子は純粋でいい子」
身の丈以上の剣を持ちと無数の杭浮かべたを少女が出てくる。
「でもとても壊れやすいからちゃんと面倒を見たほうがいいわよ」
「子供に負けるほど、軟ではなかったはずですが…修行不足だったようです」
「もうじき30だから悲観しなくてもいいよ」
「それは驚きだ。しかし…」
ようやく薬が抜け切ったこの体がどれだけ持つか分からない。
「あなたはなぜ彼女に協力するんですか?
我々や彼のようにメリットがあるとは思えません」
だが、それ以外に対抗する手段もないのもまた事実。
「理由なんて必要?やりたいからやるだけで十分じゃない」
「それだけで動けるほど人間単純に出来てませんよ」
「そう?
あなたも結構単純だと思うけど?」
「……ははは。それならどれだけ幸せか。
私の心が単純ならお嬢様の幸せだけを願えた。
私の心が単純なら高町なのはに嫉妬を覚えなかった。
私の心が単純なら奴を憎むだけで済んだ」
「奴?」
「ジークベルド。
次元史上最悪の大量殺人鬼……といったら分かりますか?」
「自覚なき殺人鬼。理解しない殺人者。最低最悪の存在」
「それですよ。
奴は私の恋人を奪った。
だからこそ復讐を誓った
最初は奥様の技術を利用するだけのつもりだった。
なのにお嬢様を愛してしまった。
こんな私が単純なはずがない」
「恋する乙女は単純なの」
「私は男です」
「ん~~。なんとなく女の子の気がしたんだけどな~~」
「どういう勘してるんですか?」
まぁなんにしろ、あなたに負ける気はありません
「付き合ってもらいますよ」
「却下」
……はい?
「だってあなたと私の差は絶対的。
弓斗君からは大雅君にケリをつけさせるって言われたし、母親的には助けたいけど成長優先なのよね~~」
「母親なら助けるべきだが?」
うちの奥様は娘に雷ですが…
「我が家の教育方針は基本放任と千尋の谷に叩き込むだから~~」
〈各部の修復完了まであと27秒〉
もう少しじかn
「させないから」
「ごがっっ」
なっ…んだ…
『四肢と胸と腹に杭が刺さってます。どっかの過負荷(マイナス)の戦闘後みたいです』
「スパイクバインド」
『さらにリンカーコアごとバインドされました。バインドブレイクにとんでもない支障有り』
全レンジに対応可能で勘が人間離れしてる。チートにもほどがあるだろ!!
「あとで解いてあげるから………なんかやばそう」
戦闘開始から25分。
つまり……
「私の…勝ちです」
「でもあの子は無茶をする。
叶わない思いを抱いて無茶をする」
「どこまでお見通しなんだアンタは!!」
不愉快にもほどが有る。
こっちの思いを根こそぎ踏みにじってくる。
ここまで不愉快な気持ちになったのはヒュードラの時以来だ!!
「あなたたちの顔を見たらいやでも分かる。
あの子は必死で求めてるけど、あなたは届かないのを知ってて足掻いてる。
そういうのが私は大好き!!
必死で生きないと人生損だから!!」
…狂ってる
「さてと……モードデストロイ」
一瞬だけ灰色に包まれ、姿が変わる。
豪奢なドレスから魔法少女のような(適当なエロゲーでも浮かべて)格好に。
他に特徴があるとすれば手首と足首と腰に巻かれた奇妙な模様替えがかれた飾り布くらいだ。
「それじゃぁ、いってみよ~~」
『アクセルウィング』
Side フェイト
灰色がやんだ。
ハインツの無事かは分からない。
でも、いまは…
「これを止め「まった」…え?」
いつの間に…いるの?
「ラピスさん!!?」
「なのはちゃんやっほ~~。私って実は魔法淑女でした~~」
この感じ……のんきに会話しているこの女の子が、あの魔力の持ち主。
つまり、私達の敵。
「バルディッシュ。少しだけがんばって」
ジュエルシードを止めないといけないけど、まずはこの子を
「必死になるのはいいけど、その性で悲しむ人がいることを忘れないでね?お姉さんからのおねがいよ」
バルディッシュを抑えながら言葉をかけられる。
さりげない動きで魔力刃の放出箇所から離れて、その上この距離だと自爆の危険まである。
動き一つでわかる。
この人はかなり強い。
『マイロード。あの石が偉いことになります。さっさと止めてください』
「もう少し会話させてよ~~。
あと、この子にジュエルシードあげたほうがいい気がするから、あげないよ」
ハイ?
「あの子の知り合いなんですよね」
「そだよ」
「なら、なんで…」
「なんとなく!!」
なんとなくって…それだけで…
「とにかく!何でもいいから何とかして!!」
アルフの言うとおりだ。
無茶をしてでも「だから嫁入り前の女の子が傷だらけになっちゃだめ」
「でも」
「だいじょ~~ぶ。一発で終わらせるから」
『展開』
奇妙な模様の飾り布がそこら中に広がる。
『周辺魔力収集効率良好』
「周りの魔力を吸ってる!?
無茶苦茶だ!!」
あのイタチもどきの言うとおりだ。
周りの魔力まで活用する砲撃魔法。
敵が強ければ強いほど。多ければ多いほど力を増す最悪の魔法というだけじゃない。
技術的に考えてもSクラスを軽く超えている。
即物的な意味でも技術的な意味でも無茶苦茶な魔法だ。
『砲身展開』
五つの六芒星が現れて大砲のような形を作る。
「あらゆる穢れを
あらゆる不浄を
あらゆる汚濁を
祓えよ清めよ流せよ溶かせよ!!
森羅万象(総て)を無に帰す鉄槌を持って吾に仇なす厄を消せ!!
メギド!!」
何もかもが消えた。
そう思えるほどの灰色の光が周りを包んだ。
Side ユーノ
「大勝利!」
当然といった風にブイサインをするラピスさんに、僕は恐怖以外感じられなかった。
次元震を起こすレベルで暴走したジュエルシードを一撃で沈めるほどの魔法。
あきらかに人間個人が出せる魔力を超えていた。
その上…
「はいこれ」
「え…でも…」
「私が止めなきゃ何もかもお構いなしで沈めようとしたでしょ?
というわけでこれ」
あれだけの魔法を使って平然としているほどの魔力の持ち主。
少なく見積もってもAAAをオーバー。
そんな人間を管理局が見逃すはずが…
「ちなみにお礼は結構。
次元社会的に私は死人扱いだから」
それなら流石に追えないな。
「それじゃあお気をつけて。
十分もすればあの子も帰って来るから」
杭を向けられてるせいでなのはも僕も動けない。
何かしようとすれば一斉に襲い掛かってくるといわんばかりの気迫が向けられる。
「じゃぁ、帰ろうか」
僕は何も言えなかった。
デバイス紹介
ヘルアンドヘブン
36本の杭(ヘル)と一振りの大剣(ヘブン)で一組のデバイス。
ヘブンは魔力を集める能力に長けていて、砲撃魔法を瞬時に発動できる。
ヘルはオールレンジ攻撃が可能。
オリジナル魔法
トランスボード
一定方向に急速移動する魔法。
ロングフォルム時の緊急回避技
元ネタはソウルイーターのベクトルプレート
バーストノヴァ
威力:AAA+
射程:AA
発動速度:B
魔法ランク:B
有体に言うと攻撃範囲と発射速度が上がったディバインバスター。
ただし、ラピスの一撃は精神まで持っていく。
持ち直せたのは主人公補正や主人への愛故にだと思う。
デッド・エンド
魔法ランク:A
魔力を剣に込めて叩きつける。
文字通り一撃必殺クラスの威力。
スパイクバインド
相手の内側からバインドをかける。
リンカーコアごと封じる為、解除は外からやってもらったほうが早い。
アクセルウィング
爆発的に加速する魔法。
モードデストロイ(速度特化)で使うと直線なら真ソニックより速くなる。
モードデストロイ
究極特化形態。
攻速のどちらかを極限にまであげる代わりに片方をほとんど捨てる極端な形態。
防御力は真ソニックフォーム級の紙装甲になる。
そして最大の特徴は飾り布を介しての魔力吸収で、飾り布から数m圏内の魔力を吸収する。
その気になれば攻撃魔法や防御魔法を吸収可能。
なのはと同等かそれ以上の天才なら出来てもいいんじゃねって感じ。
メギド
威力:SS+
射程:AA
発動速度:C+
魔法ランク:S
別名反則級スターライトブレイカー。
最大の特徴は動ける事。
ジュエルシードが放出した魔力も吸収して発射したせいでヤバイことになった。
あとがき
やりすぎた。
ひはんしないで。
次回、クロノ登場。