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船泥酔操縦に危険運転適用されず 石巻ボート衝突死、遺族無念

 石巻市で7月、泥酔状態で船を操縦し遊泳中の宮城水産高3年木村智紀君=当時(17)=を死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた石巻市駅前北通り4丁目、露天商千葉保夫被告(49)の公判が8日、仙台地裁であり、検察側は禁固3年6月を求刑した。
 悪質な交通事故に適用される危険運転致死罪は船舶事故に適用できず、遺族らは無念の表情を見せた。
 千葉被告は事故前日の夕方から徹夜で酒を飲み、事故から3時間後の検査で呼気1リットル当たり0.74ミリグラムのアルコールが検出された。飲酒していない状態に比べ、事故を起こす確率は25倍だったという。
 今回適用された業務上過失致死罪の法定刑は5年以下の懲役もしくは禁固。危険運転致死罪の場合は懲役1〜20年だが、対象は自動車と自動二輪のみ。仙台地検幹部は「車だったら危険運転致死罪が適用され、求刑は2倍も3倍も重くなったはず」と指摘する。
 公判の意見陳述で木村君の父親は「泥酔運転で一瞬にして息子の命を奪われた」と無念をにじませた。友人や知人ら約5000人から集めた飲酒運転の撲滅と厳罰を求める嘆願書も提示した。
 起訴状などによると、千葉被告は7月19日午後2時ごろ、石巻市小渕浜の表浜漁港入り口の防波堤付近で、小型船を時速約57キロで操縦し、遊泳していた木村君をスクリューに巻き込んで死亡させたとされる。


2010年10月09日土曜日


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