今月6日、ブリュッセルでEU=ヨーロッパ連合との首脳会議を行った中国が、首脳会議のあとの共同記者会見に中国政府に批判的な一部のメディアが出席することに強く反発し、一方的に記者会見を取りやめていたことが明らかになりました。
EUと中国は、今月6日、ブリュッセルで首脳会議を行いましたが、当初予定されていた温家宝首相やEUの対外的な代表を務めるファンロンパイ大統領らによる共同記者会見が、突然、中止されました。これについて、ブリュッセルに駐在する各国のメディアで作る国際プレス連盟は、8日、声明を出し、人権問題などで中国政府に批判的な一部のメディアの記者ら4人が記者会見の会場に入ろうとしたところ、中国側が治安上の理由をあげて出席に難色を示したとしています。そのうえで、EU側の許可で4人が会場に入ると、中国政府は記者会見に参加しないと一方的に通告してきたということで、国際プレス連盟は、メディアを検閲する行為で許されないと中国政府を強く非難しています。この問題について、EUの関係者も中国側の要求で記者会見が中止されたことを認めており、中国政府の対応にヨーロッパのメディア関係者の間で批判が強まっています。