≪閉ざされた言語空間≫
「第二次大戦中内地に渡来した朝鮮人、現在日本に居住している朝鮮人の大部分は、
日本政府が強制的に労働させるためにつれてきたものであるというような誤解や中傷が世間の一部に行われているが、事実に反する」
資料はこうも指摘する。
さらに(1)20年8月から21年3月までの間に、帰国を希望する朝鮮人は政府の配船によって約90万人、
個別的引き揚げで約50万人が引き揚げた(2)政府は21年3月には残留朝鮮人全員約65万人について帰還希望者の有無を調査し、
希望者は約50万人いた。だが、実際に引き揚げたのは約16%の約8万人にすぎず、
残りの者は自ら日本に残る途(みち)を選んだ-ことなども説明している。
これら当時の政府見解について、10日の衆院外務委で高市氏が岡田克也外相に
「現在も有効か」とただしたところ、岡田氏の答弁はこんなあやふやなものだった。
「急に聞かれても私、把握していないので分かりません」
岡田氏は、永住外国人への参政権付与を「民主党結党以来の悲願だ」と推進してきたが、背景にある事実認識はこの程度なのか。
そして、この高市氏が発掘した資料については、国会で取り上げられたにもかかわらず、産経新聞を除くメディアはほぼ黙殺した。
自分たちの論調に合わない情報は報じたくないのだ。
評論家の江藤淳氏が「閉ざされた言語空間」と呼んだ占領時代に起因する情報空間のゆがみは、
今も堅牢(けんろう)に日本社会を覆い続けている。
ソース
【土・日曜日に書く】政治部・阿比留瑠比 前提失った参政権推進論
2010年4月4日2時51分 msn 産経ニュース 政治部・阿比留瑠比
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100404/plc1004040251006-n1.htm