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早稲田ジャーナリズム大賞:毎日新聞「境界を生きる」受賞 寄り添う連載、評価

 優れたジャーナリズム活動を顕彰する早稲田大の第10回「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の受賞者が8日、発表された。「草の根民主主義部門」の大賞は毎日新聞生活報道部の連載「境界を生きる」(取材班代表・丹野恒一記者)に決まった。

 連載は09年9月にスタート。染色体やホルモン異常により男女の判別が難しい性分化疾患や、心と体の性別が一致しない性同一性障害の子どもたちの苦悩を追い、医療や教育現場の対応の遅れ、社会の無理解などを問題提起した。くらしナビ面で随時掲載している。

 受賞理由は「マスメディアで取り上げられることの少なかった根源的な問題に取り組み、一人一人の事例に寄り添い、ルポを重ねるまなざしが、優しい。男か女かと二分することではなく、まず人間であることこそ大切ではないかという問いかけがある」とされた。

 同賞は01年に創設され、毎日新聞は「旧石器発掘捏造(ねつぞう)」報道取材班が同年、末期がんと闘った故佐藤健記者と取材班の連載「生きる者の記録」が03年に大賞を受賞。今回は3部門に133件の応募があり、ルポライターの鎌田慧さんら15人の識者が選考にあたった。

 他の受賞は次の通り。

 <大賞>「公共奉仕部門」=NHK「NHKスペシャル『日本海軍 400時間の証言』」(取材班代表・藤木達弘大型企画開発センターチーフ・プロデューサー)▽「文化貢献部門」=NHK「単行本『ヤノマミ』」(国分拓報道局社会番組部ディレクター)<奨励賞>「公共奉仕部門」=中京テレビ「NNNドキュメント2009『法服の枷(かせ)~沈黙を破った裁判官たち~』」(笠井千晶報道部ディレクター)

毎日新聞 2010年10月9日 東京朝刊

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