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真弓阪神祈るしかない、奇跡甲子園CSへ

 6回、新井は内野フライを打ち上げ悔しさに顔をしかめる(撮影・飯室逸平)
 6回、新井は内野フライを打ち上げ悔しさに顔をしかめる(撮影・飯室逸平)

 「横浜2‐0阪神」(7日、横浜)

 阪神は7日の横浜戦で今季のレギュラーシーズンの全日程を終了した。勝てば2位が決まる試合だったが、最下位の横浜にまさかの完敗。3位に転落した。16日からのクライマックスシリーズ・ファーストステージを甲子園で開催するには、巨人が8日のヤクルト戦で負けることが条件。虎党全員で、祈りましょう。

  ◇  ◇

 勝負どころで踏ん張れない。痛恨の黒星を喫してしまう。勝てばシーズン2位を決められた144試合目。5安打完封で幕を閉じた最終戦は、ここ一番で底力を見せられなかった今季の真弓阪神を儚(はかな)くも象徴する1戦となった。「なかなか点が取れなかったんでね」。真弓監督の言葉も深く、切なく沈んだ。

 今季2度目の先発となった高崎の前に強力打線が沈黙した。四回1死二塁ではマートン、新井が凡退。五回2死満塁では鳥谷が二ゴロに倒れ、八回1死一、二塁でもマートン、新井が凡打に天を仰いだ。

 優勝争いの佳境でも見せたように、得点圏であと1本が出ない。3割打者5人を出し、今季チーム打率・290は46年の・288を上回る球団最高打率となったが、それも手痛い1敗の前では心から喜べない。

 また横浜に足を止められた。9月30日(甲子園)は球児が九回に逆転3ランを浴びて、自力Vが消えた。そして今度は自力2位を封じられた。「かなり横浜には貯金をしたけど後半、大事な所で星を落としてしまった」と真弓監督。終盤戦に繰り返した下位相手の取りこぼし。これもまたVを逃した一因である。

 試合前のシーズン総括会見で指揮官は覇権の分岐点に、勝ち越せなかった9月21日からの中日3連戦を挙げた。「今シーズンは2勝10敗とナゴヤドームでの勝率が悪い。優勝を逃した原因になった」。届かなかったあと1歩。だがまだチャンスはある。CSというリベンジの舞台が待っている。

 自己最多打点(112)、自己最高打率(・311)を残した1年も、最後に何度も好機を逃した新井は、「CSに向け、しっかり調整するだけ。次やることは決まっている」と力を込めた。八回を無失点でしのいだ球児も「(気持ちは)切り替わっている。(巨人と)やれることに変わりないから(場所は)どっちでもいい」と前を向いた。舞台が甲子園であろうが、東京ドームであろうが、真弓虎には再び歩み出す責務がある。

 「シーズンはこういう結果になったけど、最後に何とかCSで悔しさを晴らしたい」。虎の将は最後に力強く言い切った巨人、中日を倒してセ界の「頂点」に立つ‐。劇的な巻き返しを必ず、成し遂げてみせる。

(2010年10月7日)

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