インド人への侮辱と謝罪、ＮＺ国営テレビ男性司会者発言で

　ニュージーランド政府は８日、国営テレビの男性司会者がインド・デリー首都圏の女性首相の名前をわざと侮辱するような発音で連呼し、インド政府などから「人種差別」などと批判されたのを受けて「これは侮辱であり、表現の自由の悪用は遺憾」などとする声明を発表、同政府に謝罪したことを明らかにした。

　司会者は先週の番組で、同首都圏のディクシト首相の名前をわざと途中で区切るなどし、汚物などを意味する言葉に聞こえるよう発音。ほかの出演者が発音を修正したが「彼女はインド人だからお似合いだよ」などと言って笑い続けた。

　この映像がネット上で繰り返し視聴されるなどしてインド紙が一斉に批判し、同国政府も７日、「人種差別」と抗議。ニュージーランドのマカリー外相は声明で、現地の高等弁務官（大使に相当）を通じて謝罪したことを明らかにした上で「一個人の行動」「（テレビ局の）運営は政府と独立している」と述べ、火消しを図っている。

　この司会者は４日にも、ニュージーランドのサティヤナンド総督がインド系であることに疑問を投げかけて「彼は本当にニュージーランド人なのか」などと発言して批判を浴び、すでに２週間の停職処分を受けている。（共同）

（2010年10月8日19時21分  スポーツ報知）

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