ノムさん流エール…星野よ“金使わせろ”

星野氏へ“エール”を送った野村氏 Photo By スポニチ

　お金にシビアな球団体質を変えろ！楽天・野村克也名誉監督（７５）が、楽天の次期監督に一本化された阪神・星野仙一シニアディレクター（ＳＤ＝６３）にエールを送った。この日、東京ドームで巨人―ヤクルト戦を観戦し、星野ＳＤが持つ「人とお金」を動かす力を評価。ノムさん流の表現で期待を寄せた。またこの日、星野ＳＤと阪神・坂井信也オーナー（６２）が１２日に会談を行うことが明らかになった。

　素直ではないが、期待にあふれた言葉だった。楽天の来季監督が阪神・星野ＳＤに一本化されてから初めての発言。ノムラ節でエールを送った。「楽天は利益追求型の球団。ワンマン監督はお金がかかる。楽天はお金にシビアな球団だが、今までのようにはいかんだろう」。星野新監督が誕生することで、球団に大きな変化が起こることを期待した。

　野村名誉監督が星野氏を最も評価する点は、人とお金を動かす力にある。「阪神の時は、オレがオーナーに星野を推薦した。星野は金本を連れてきた。下柳、伊良部もな。そこが彼の手腕。楽天に行ったら、金本をＦＡで獲得するんじゃないか」

　０１年まで３年間、阪神を指揮した野村氏からバトンを受けると、星野氏は就任１年目にＦＡで広島から金本を獲得。さらに、日本ハム・下柳、ヤンキース・伊良部ら次々と大物選手を補強した。そして、翌年の０３年に１８年ぶりとなるリーグ優勝を達成。それまで、大金を使っての補強に消極的だった阪神フロントを動かす改革を起こした。楽天も阪神同様に星野氏を全面支援すれば、チームが常勝軍団に生まれ変わる可能性は十分だ。

　お金をかけることなく、楽天を球団初のＣＳ出場に導いた名将は「オレとは正反対の監督だから面白いかもしれない。どう面白くなるかは想像がつかないけど」とニヤリ。お金にシビアな楽天を動かすことができるのか、星野氏の手腕をじっくり見守る。

[ 2010年10月09日 ]