166075_c450苛められてもただでは起きない小沢一郎の逆襲が始まった。以前は検察そのものに疑問を呈して法的に起訴できるんならしてみろということだったが、流石に少しでも法律をかじった検察としては到底起訴は無理として、嫌疑不十分で不起訴にし根を上げた。しからば世論という曖昧なものをもって強制起訴という法理論を度外視した手にでて、なんとか小沢を犯人にしようということになったが、こんどは検察審査会の議決そのものが法的に問題があると反論している。

なるほど諦めて泣き寝入りしないところが、小沢らしくあくまで法廷闘争も一種の権力闘争だと捕らえており、相手がごり押しでくるのならあくまで法律論で対向しようとする意気込みが伝わってくる。つまり、ならば日本が法治国家であるかどうかやってやろうじゃないかということである。早々に法治国家ではないと諦めるのではなく、あくまで法的な一貫性をもって尚法律が通らないほどに市民が腹を据えたリンチを企てる度胸があるのか試しているわけである。

もっと分りやすくいえば、近所のオバちゃんがなんとなく人相がわるい人がいるから私たちの団地から出て行って頂戴とうるさく言うのに、最初はまあまあそのうち分ると我慢していたがついにお回りに訴えられた。そこで交番の若いお回りに不当逮捕であるから刑事訴訟法における根拠を言ってみろと反論しているのである。とうぜんデオドラント志向のおばさんたちから言われて仕方なくクレームをつけにきた若いにーちゃんが、いきなり不当逮捕の根拠を法的に説明しろといわれているようなモノである。犬のお回りさんは困ってしまってわんわんわわん、わんわんわわん、、、であろう。

いくら小技を使っても「小沢政局」はなくならない。菅は国会審議と本人に任せると例の沖縄地検のときのようにひたすら逃げているが、いずれ補正予算などの重要法案の人身御供として小沢を取引材料にするしかなく、結果内閣の意向に反して当分「小沢政局」は続くのである。

小沢に透明性を求めるのなら、まず検察審査会の透明性を明らかにしてからやるんならやればいいいんじゃない。

尚、私は小沢一郎を支持していない、でも菅内閣はもっと支持していないことを申し添える。(蛇足?)