大相撲の横綱白鵬(25)=宮城野=の初写真集が、来年1月10日に発売される予定であることが6日、明らかになった。写真家の緒方秀美さんが撮影を担当。女性カメラマンが男社会の相撲界に潜入する意欲作となっている。白鵬はこの日、九州場所(11月14日初日、福岡国際センター)へ向けてけいこを再開した。
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緒方さんは音楽、ファッション、格闘界と幅広い分野で活動している。矢沢永吉や清春のCDジャケット、ブランキージェットシティの写真集を担当。石川梨華や仲村みうのグラビア写真集を手がけ、格闘家では魔裟斗の写真集も製作した。白鵬とは「魅力的な被写体を探しているうちに」出会ったという。
相撲についての知識がなかった緒方さんだが、知人の紹介で宮城野部屋を訪問し、写真を撮りためていった。約3年をかけ、まとまった枚数になったため出版へ動きだしたが、一連の不祥事の影響で来年1月にまで刊行がずれ込んだという。相撲協会のチェックが通れば、正式に刊行が実現する。
緒方さんは「心技体の心がすごくある。みんなに福を呼ぶような存在だなと感じる。幸福なオーラをすごく持っている」と白鵬をべた褒め。写真集はほぼ完成しているが、九州場所7日目で双葉山が持つ69連勝の角界記録に並んだ場合、連勝を意識した内容に差し替える計画もある。
横綱というと、朝青龍も現役時代に写真集が発売されたが、男性の野村誠一カメラマンが担当した。女性は土俵に立てない、支度部屋に入れないなど制約も多いが「間をぬって」(緒方さん)撮影を重ねたという。朝青龍とは違い、インタビューはなく写真のみの構成となる予定だ。
けいこを再開した白鵬は4日に来日した両親が見守る前で、幕下龍皇に胸を出して汗を流した。大記録へ「ちょびちょびと、朝げいこをして準備していきたい」とマイペース調整を宣言したが、負けられない理由が一つ増えた。