鈴木章さん「うれしすぎるね」祝福のメールで眠れず

ノーベル化学賞受賞が決定し、学生らに祝福され笑顔の鈴木章・北海道大名誉教授（中央）

　「うれしすぎるね」。２０１０年のノーベル化学賞を受賞した鈴木章さん（８０）は、記念セレモニーのため７日午前１１時すぎに札幌市北区の北海道大に到着。北海道江別市の自宅を出る際には「実感はあまりないですね」と話していたが、学生らから万雷の拍手を浴び、喜びの表情を浮かべた。

　「先生が来ました」という声が上がると、工学部玄関ホールを埋め尽くした数百人の学生らからは「おー」というどよめき。女子学生から受け取った花束を掲げ「昨日から８０年の人生で一度もしていないハードな経験をしたが、学生が受賞をこんなに喜んでくれていると知り感激している」と話した。

　未明も知人らから約８０件の祝福メールが届き、眠れなかったというが、疲れた表情は見せず、午前１０時２０分すぎ、笑顔で迎えの車に乗り込んだ。

　妻の陽子さん（７９）によると、午前１時ごろに帰宅し「疲れた。おなかぺこぺこ」と言って食事をし、入浴したという。「日本酒も少し飲んだ。普段通りで、少し疲れた様子だった」と、時の人となった夫を気遣った。

（2010年10月7日15時39分  スポーツ報知）

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