ドーハの日本代表10番・ラモス氏が、横浜Mを電撃訪問してMF中村俊輔に代表へ復帰して、背番号「10」をつけるように説得した=横浜・マリノスタウンで
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南アW杯で日本代表引退を表明した横浜Mの中村俊輔(32)に、本紙評論家のラモス瑠偉氏が6日、横浜市内のクラブハウスで代表引退の撤回を迫った。ラモス氏の突然の訪問を受けた俊輔は「また考えさせられる」とグラリ。ザッケローニ監督も今回の代表では背番号「10」を欠番にしたまま。復帰を待ち望む声に天才レフティが動き始めた。
突然の訪問だった。かつて日本代表の「10」を背負って戦ったラモス氏が俊輔に会うためだけに横浜Mのクラブハウスを訪れた。
「俊輔が代表引退なんて早すぎる。まだ10を背負ってやれるはず。誰かが言ってやらないといけない。オレはサポーターを代表してきたんだ」。そう言ってラモス氏は木村和司監督を交えて俊輔と話し合った。
南アW杯直後に俊輔は代表引退を宣言した。ザッケローニ監督就任まで指揮を執った原技術委員長にもその意思は伝えてある。約8年もの間、海外でプレーし、代表でもプレーし続けた俊輔が肉体的にも精神的にも疲れていたのは事実だ。今回の代表選考でもリストには名前があったが、協会があらためて俊輔の代表引退の意思を確認してメンバーから外した。それでも背番号の「10」は欠番のまま。視察したときに「素晴らしい」と絶賛したザッケローニ監督からのラブコールは俊輔にも届いている。
ラモス氏と会った後、俊輔は「代表引退は1年前から決めていたし、理由もある。原さんにも伝えてある。ただ、オレのためにわざわざラモスさんが激励というのか、来てくれた。代表は引退というふうに言ってるし変わることはないけど、また考えさせられる」と話した。
横浜M復帰後、フィジカルを徹底的に鍛え直し体は全盛期に戻りつつある。意識と体が一致しなかったW杯前とは明らかにプレーは変化した。ラモス氏とザック監督のラブコールに応えるかどうかは俊輔次第。「考える」と言った俊輔は代表復帰に向けて動き始めた。
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