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冷却により仮眠状態となり、水なしでも長時間生きるヤイトハタ
県水産海洋研究センターなどは25日までに、養殖ヤイトハタ(アーラミーバイ)を冷やした海水に入れることで仮眠状態にし、8〜10時間程度であれば水なしの状態で生存させる技術を確立した。ヤイトハタは高級魚として知られ、県外、海外への出荷品目として有望視されている。一方、付加価値の高い「活魚」として出荷するには大量の海水とともに輸送する必要があり、費用がかさむことが課題となっている。水なしで活魚を輸送できる技術の確立で、ヤイトハタの販路開拓に弾みが付きそうだ。
県は10月以降、県内外へこの「水なし活魚」を輸送する出荷試験を本格開始し、輸送中の温度変化に関するデータや食材としての評価などを収集し、県産ヤイトハタのブランド化に生かす計画。
県が4月に行った予備試験では、ヤイトハタの水なし活魚(体重約1・2キロ)10匹を香港へ輸送した結果、約10時間の輸送で生存率は100%だった。特別な機器や薬品は使わなかった。
また水なし活魚を辻調理技術研究所(大阪)に輸送して調理試験を依頼したところ、日本料理や中華料理の食材として高い評価を得たという。
ヤイトハタは海外でも高級魚として知られるが、中国は活魚文化が定着しているため、低コストで活魚を輸送できるようになれば、特に海外販路の拡大に役立ちそうだ。
実験は県水産業改良普及センター、沖縄樹脂化学工業(うるま市、吉村良隆社長)、県漁業振興基金などの協力を得て実施した。
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