現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. その他・話題
  5. 記事

「日本の理系、レベル高い」 受賞の鈴木氏と電話座談会(2/4ページ)

2010年10月7日10時1分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:電話で会談する鈴木章さん=6日午後9時13分、札幌市北区の北海道大、杉本康弘撮影電話で会談する鈴木章さん=6日午後9時13分、札幌市北区の北海道大、杉本康弘撮影

写真:電話で会談する益川敏英さん=6日午後9時6分、名古屋市昭和区、小川智撮影電話で会談する益川敏英さん=6日午後9時6分、名古屋市昭和区、小川智撮影

写真:電話で話す立花隆さん=6日午後9時18分、東京都中央区、竹谷俊之撮影電話で話す立花隆さん=6日午後9時18分、東京都中央区、竹谷俊之撮影

■「日本人全体にすごい刺激」評論家・立花隆さん

 ――それでは、立花さんからも一言お願いいたします。

 立花 おめでとうございます。さきほど、この世界の資料をいろいろ拝見しました。この分野の研究は、日本人の活躍がすごいんですね。

 鈴木 私の考えでは、我田引水ではないんですが、日本のいわゆるサイエンス、ケミストリーだけでなくて、日本の理科系、工学系も含めてですが、レベルは非常に高いと思います。そういうレベルを今後も続けていかないといけない。そのためには、若い中学校や高校の人にもサイエンスやテクノロジーの世界に入って、いかに、われわれの役に立って、おもしろいものを出せるか、少しでも伝えていけたらなと思います。

 立花 益川先生の時も同じですが、今回の受賞で感じたことは、日本がまだ貧しくて高度成長期に入って、経済的にはすごく貧乏ながら、頑張り始めた、その時代のエネルギーみたいなものが、受賞の背景にあったような気がするんですね。いまの日本はそういう時期をちょっと過ぎてしまって、サイエンスの世界だけでなくて、経済的にもちょっと傾きかけている。だからこそ、今度の受賞は、サイエンスの世界、産業界、日本人全体にすごい刺激になるんじゃないかと思いますね。

 鈴木 私もそうなれば、過分なことではありますが、非常にうれしいと思います。日本は資源も何もない国で、これから日本が頑張っていくためには、やっぱり人の力というか、能力といいますか、それをいかしていくより方法がない。そういう点で、若い人が、(この世界に)たくさん入ってきてくれることを期待しています。

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

2010年化学賞は根岸英一パーデュー大特別教授と鈴木章北大名誉教授らに。ノーベル賞に関する本を集めました

カラー写真・図版を駆使して、難解な「小林・益川理論」をやさしく解説する

すべての物質は何か共通の基本的な材料からできているのではないか…という考え方から始まった素粒子物理学を読み解く


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介