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取り押さえ死 警察官弁護 佐賀県公費負担見送り | ||
2007年、知的障害者の安永健太さん=当時(25)、佐賀市=が警察官に取り押さえられた後に死亡し、警察官に対する特別公務員暴行陵虐致傷罪での付審判請求が認められた事件で、佐賀県が、警察官の弁護費用の公費負担を見送っていたことが22日、県などへの取材で分かった。同様の事例で負担を認めている自治体もあり、対応が分かれている。 県法務課は、東京・武蔵野市で市長個人の訴訟費用を公費支出したのは違法とした1990年の最高裁判例を根拠に「負担は難しい」と判断。本年度の予算化を見送った。 県警はこれまで、刑事裁判で被告になった警察官の訴訟費用を予算要求したことはないという。しかし、「今回は付審判請求を経て裁判が開かれる県内初の事例。適正な職務と判断しており、公費負担されなければ、現場の士気が下がる」(県警監察課)として初めて要求した。 県は「適正な職務かどうかは審判で明らかになる」とし、県警は「有罪無罪に関係なく公費を支出できる仕組みがあるべき」と主張。当面の弁護費用は県警職員の互助会で支払い、両者とも予算協議は続けるとしている。 同様の事例の公費負担については、栃木県では、警察官が職務質問中に抵抗した中国人男性に発砲して死亡させ、特別公務員暴行陵虐致死罪に問われた審判の費用を予算計上。奈良県で逃走中の車両に発砲し、男性を死亡させたとして審判に付された警察官2人については県警の互助会が費用を負担している。 |
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2010年04月23日更新 |
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