パスワードがないと変更できないワード文書を作る

パスワードがないと変更できない文書の作り方を紹介します。内容は見てもらいたいけれど、変更されるのは困るという文書を作りたいとき便利です。

更新日:2009年06月16日

便利な機能・トラブル対策

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パスワードがないと変更できない文書を作ってみましょう
パスワードがないと変更できない文書を作ってみましょう
以前、Word文書にパスワードをかけるという記事で、パスワードを知っている人だけが読み込める文書の作り方を紹介しました。今回は、その続編として「パスワードがないと変更できない文書」の作り方を紹介します。

具体的には、誰でも読み込んで表示することはできますが、文字を書き換えたり、書式を設定しようとするとパスワードを求められる文書です。



見てもらいたいけれど変更されると困る文書

「ん? でも、そもそも、そんな文書、必要なの?」と思われるかもしれません、しかし、この手の文書は意外と多いのではないかと思います。たとえば、見積書や領収書、財務上の重要な数値が含まれたWordファイルを第三者に見せるようなケースです。

このような文書は、第三者にしっかりチェックしてもらう必要がある反面、変更されると困ります。悪意を持った第三者に意図的に変更されるケースはもちろん、操作ミスで誤って変更されるトラブルも避けなければなりません。

そのためには、読み込みは誰にでもできて、変更しようとするとパスワードを要求するようにすればいいでしょう。さっそくやってみましょう。

変更時にパスワードを必要とする文書を作る

1.パスワードを設定する文書を読み込んだら、[ツール]→[文書の保護]を選択します。[文書の保護]作業ウィンドウが表示されます。

[ツール]→[文書の保護]を選択します。[文書の保護]作業ウィンドウが表示されます。
[ツール]→[文書の保護]を選択します。[文書の保護]作業ウィンドウが表示されます。


2.[2.編集の制限]で[ユーザーに許可する編集の種類を指定する]をチェックします。

[2.編集の制限]で[ユーザーに許可する編集の種類を指定する]をチェックします。
[2.編集の制限]で[ユーザーに許可する編集の種類を指定する]をチェックします。


3.下のリストで「変更不可(読み取り専用)」を選択します。
4.[はい、保護を開始します]ボタンをクリックします。

「変更不可(読み取り専用)」を選択し、[はい、保護を開始します]ボタンをクリックします。
「変更不可(読み取り専用)」を選択し、[はい、保護を開始します]ボタンをクリックします。


5.[保護の開始]ダイアログボックスが表示されたら、2つの入力欄に同じパスワードを入力します。入力したパスワードは忘れないようにしてください。
6.[OK]ボタンをクリックします。

2つの入力欄に同じパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックします。
2つの入力欄に同じパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックします。


7.ツールバーの[上書き保存]ボタンをクリックして文書を上書き保存します。上書き保存しないと、パスワードによる保護は有効にならないので注意してください。

文書を上書き保存します。
文書を上書き保存します。


以上で設定完了です。以後、この文書をメールなどに添付して送っても、編集できるのはパスワードを知っている人だけになります。したがって、文書が誤って変更される心配はほぼなくなります(パスワードが漏れる可能性もありますから、100%安全ではありません)。

保護した文書を変更しようとすると……

パスワードで保護した文書を受け取った側は、文書を変更しようとしてもできません。具体的には、文字の削除もできませんし、文章を追加することもでません。また、フォントや文字飾りを設定するコマンドも、淡色表示されて選択できなくなります。

文書を変更しようとすると、次のように[文書の保護]作業ウィンドウが表示され、文書が保護されていることが表示されます。

文書を変更しようとすると、[文書の保護]作業ウィンドウが表示され、保護されていることが表示されます。
文書を変更しようとすると、[文書の保護]作業ウィンドウが表示され、保護されていることが表示されます。


文書の保護を解除するには、次のように操作します。

1.[文書の保護]作業ウィンドウの[保護の中止]ボタンをクリックします。[文書保護の解除]ダイアログボックスが表示されます。

[保護の中止]ボタンをクリックします。
[保護の中止]ボタンをクリックします。


2.設定したパスワードを入力します。
3.[OK]ボタンをクリックします。

設定したパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックします。
設定したパスワードを入力して[OK]ボタンをクリックします。


なお、保護を解除した状態を維持するなら、解除したあとで文書を上書き保存をする必要があります。また、文書を編集したあと、再び保護するなら、もう一度、保護の操作を行ってください。

2つの方法をうまく活用して文書の安全を保とう

この記事の担当ガイド

井上 健語
Wordとの付き合いは10年以上。パソコンはWidowsが出る前、MS-DOSからの付き合い。パソコン解説書からWebサイトの執筆、マニュアルの執筆など、「文書で人にものを教える仕事」歴は長い。マイクロソフトのMVPアワード(Business Productivity - Wordのカテゴリ)を受賞。Wordを中心に、IT書籍や雑誌の執筆を中心に活動中。
井上 健語

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