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【代表質問】守勢の首相、言いたい放題の自民2回生、論戦は好対照の初日 (2/2ページ)
「検察審査会による(国会議員の)起訴というのは初めてのケース。(岡田克也)幹事長が検討していると聞いている」
首相は6日夜、首相官邸で記者団にこう述べ、証人喚問の是非を丸投げした。
「逆説的に言えば、菅さんの政権基盤は小沢さんだ」(民主党中堅議員)という解説もある。小沢氏がいるから首相も世論を味方につけられるが、小沢氏が消えれば批判が直接、自分に向かうというわけだ。
小沢氏支持の羽田雄一郎参院国対委員長は6日の記者会見で、首相の発言を封じるかのように「無罪の公算が大きい。(離党勧告は)必要ない」と語った。
「2回生」を投入
攻める自民党は谷垣禎一総裁の次の質問者に、当選2回の稲田朋美氏を投入して注目された。
「起訴議決を受けた小沢一郎民主党元幹事長の事案には、よもや、本人次第ととぼけずに、明確な答弁をお願いします」
稲田氏が首相や民主党を激しくなじって質問を始めると、議場では、居眠りやあくびをしていた議員らが一斉に体を起こした。自民党側からは「そうだ、そうだ」の相づち。民主党側は「まじめに質問しろ」「言葉を正しく使え」と激しいヤジを飛ばした。
稲田氏は、民主党の急所を突いた。日本人拉致問題や国旗国歌法、外国人地方参政権問題を次々と取り上げ、「首相は行動が伴っていない有言不実行だ」と言い放った。
これには、野党時代に激しい口調で知られた首相も「私も野党時代にそこまで汚い言葉を使わなかった」とイライラ。稲田氏は「首相から『言葉が汚い』と言われるのは心外」と怒ったが、首相が挑発に乗ったことに、してやったりの表情もみせた。
自民党が代表質問に若手を起用するのは異例だ。幹事長らの党幹部やベテラン議員が定番だが「説教調」が多く、野党としての迫力がないとされてきた。
8日の参院代表質問には片山さつき氏らを投入するなど今後も若手を積極活用する。論戦で新しい自民党をアピールできるか。谷垣氏も試されているようだ。