東京都渋谷区の飲食店で昨年6月に起きた恐喝事件の刑事処分をめぐり、東京第4検察審査会の「起訴相当」議決で、事件への関与について「参謀のような活動をしており、深く犯罪に関与している」などと指摘された民主党の横峯良郎参院議員(50)を、東京地検が任意で事情聴取していたことが5日、関係者への取材で分かった。
第4検察審査会は今年7月、飲食店経営会社の社長に対する恐喝容疑で逮捕され昨年12月に起訴猶予となったプロレスラーら6人のうち、同社役員の男性(53)について「起訴相当」と議決。横峯氏が役員から相談を受けて事件を企て「もっとバンバンやれ」などと指揮・監督した、と指摘していた。
関係者によると、役員らとの関係などについて説明を求められた横峯氏は、事件への関与を全面的に否定したという。
議決によると、役員ら6人は昨年6月、店の個室で社長に「売上金を渡してください。明日は10人連れて来ますよ」などと言い、約30万円を脅し取ったとして恐喝容疑で警視庁に逮捕された。
議決は、被害金が返還された点などを処分理由とした東京地検の捜査の在り方にも言及し「なぜか横峯氏だけは事情聴取さえ受けていない。役員はプロレスラーとの面識はない。弱い立場にある者だけが捜査対象となっており、あまりにも不公平で適正を欠く」と批判していた。
(2010年10月6日)