左クロスに走り込んでシュートを放つ橋本(中)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
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名古屋グランパスは5日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで、9日の天皇杯3回戦の札幌戦(瑞穂陸)に向けて、午前と午後の2部練習を行った。切れのある動きを見せたMF橋本晃司(24)は3トップのケネディ、金崎が代表戦のため欠場する札幌戦で、チャンスをつかもうとツメを研いでいる。
シュート練習で、橋本が存在感を示した。MF小川の右クロスに左足のつま先で技ありのゴール。MF三都主の左クロスにはボレーをたたき込んだ。177センチと上背はないだけにヘディングシュートはミスも多かったが、動きは誰よりも鋭かった。
戦闘準備は整っている。「調子はいい。体が切れている」。9日の札幌戦は、オーストラリア代表FWケネディと、日本代表FW金崎の3トップのうち2枚を欠く。登録はMFながら、ナビスコ杯では1トップも経験した橋本には大きなチャンスだ。
9月5日の天皇杯2回戦の中京大戦(鈴鹿)では、後半17分から左FWで途中出場。同32分には、ゴール前で決定機を得たが、シュートを外した。「シュートに持っていくまではイメージ通りだった。あそこで決めていれば、という気持ちがある」と悔やむミスを取り返したい。
J1では9月18日の横浜M戦以来、メンバー入りを果たしていない。そんな状況でも、練習ではストイコビッチ監督がマンツーマンで指導することも多い。主に注意されるのは前線でのボールの受け方。「動き方、体の向きを注意される。相手と違う動きをすればフリーになる。1つの動きで違いができる、と」。期待に応えたいと痛切に思っている。
日本代表のザッケローニ監督の初陣に招集された、星稜高の同級生FW本田圭、明治大の同級生DF長友は、日本代表でも中心選手となっている。「僕が下の方にいるので張り合うなんてとても言えない。でも、僕は僕で、目の前の試合で、しっかり得点を決めて、結果を残したい」。親友たちの背中を追うためにも、前回の天皇杯で奪えなかったゴールを、全力で取りにいく。 (伊東朋子)
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