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【プロ野球】

楽天 星野監督誕生へ 東北でドラゴンズ魂

2010年10月6日 紙面から

 楽天が阪神・星野仙一オーナー付シニアディレクター(63)に来季の監督就任を要請することが5日、分かった。複数の関係者が明かしたもので、楽天・三木谷浩史会長が4日に大阪市内で阪神・坂井信也オーナーと会談し、星野氏と正式に交渉を進める意向を伝えたという。阪神は星野氏の意向を尊重する考えで、退団に支障はないもよう。楽天では阪神の全日程終了を待って交渉していく方針だが、元中日の仁村薫氏(51)、関川浩一氏(41)、種田仁氏(39)に2軍コーチ就任要請を準備。指揮官を筆頭に、東北にドラゴンズ色の濃い球団が誕生する可能性が出てきた。

 楽天はマーティー・ブラウン前監督の解任に伴い、次期指揮官の人選を進めてきたが、熱血指導で有名な星野氏の起用で最終調整に入った。4日には楽天・三木谷会長が大阪に出向き、阪神・坂井オーナーと会談。関係者によると、席上、星野氏と交渉を進める旨を伝えたという。

 三木谷会長は中日監督時代に2回、阪神で1回と計3度のリーグ優勝を果たした星野氏の手腕とカリスマ性を高く評価。球団発足前から親交があり、野村元監督の退団騒動で揺れた昨年10月には三木谷会長との4時間に及ぶ料亭密会を激写されたことがあった。

 星野氏は03年限りで阪神のユニホームを脱いでいるが、今年5月に放送された自身のラジオ番組で「自分もどこかにもう一度ユニホームを着たいという気持ちがないといえばウソになる。まだ、若いし、闘志だけは負けない」と現場復帰への強い意志を示していた。

 この日は「ノーコメント」とした楽天・米田球団代表だが、以前から「一日でも早く決めることができれば」としており、これから急ピッチで話を進める方向となる。SDを務める阪神への配慮から、同球団の全日程終了(7日・横浜戦)を待って正式オファーを出すことになりそうだ。

 星野体制に向けて、受け入れ準備も進められている。星野氏が監督に就任することをにらんで、2軍のコーチに元中日の仁村薫氏、韓国SK打撃コーチの関川浩一氏、韓国三星打撃コーチの種田仁氏の就任要請を準備。星野氏の楽天入りとともに、組閣を行う考えだ。仁村、関川、種田氏は星野氏が中日監督時代に選手、コーチとして活躍したのは周知の通り。また、今季から2軍には仁村徹監督が就任しており、往年のドラゴンズのメンバーが楽天に再集結。若手の指導からチームの再生を目指す見込み。

 1軍選手にも中日出身者は多く、主砲山崎、鉄平、小山の3人が星野政権下でプレー。このままいけば、東北に第2のドラゴンズともいえる球団が誕生しそうだ。

 

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