発行日 : 2010年10月05日

ウェザーニューズ、2011年の花粉飛散傾向発表

来春の花粉飛散量、全国的に今年より5倍の見込み

~ 記録的猛暑の影響で、近畿では今年の10倍、関東では7~8倍の大量飛散の可能性 ~


株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、10月5日(火)、2011年の花粉シーズンにおける全国および、各12エリアの“スギ・ヒノキ花粉”傾向を発表しました。本発表は、花粉症に悩む方にシーズンの花粉傾向を知ってもらい、早めの対策を取ってもらうことを目的としています。

来春の飛散量の傾向


スギ花粉の雄花生産量は、前年の夏の天候(日照時間、最高気温、降水量)との相関が高いことがわかってきています。中でも日照時間が雄花生産量と関係が深く、これは光合成によって生産量が多くなるためだと考えられます。2010年の夏は、太平洋高気圧の日本付近の張り出しが非常に強く、記録的な猛暑となりました。また、日照時間も長かったため、雄花の生産量は多くなり、2011年の花粉飛散量も多くなると予想されます。さらに、多く飛散した翌年は飛散数が少なくなったり(裏年)、少ない年の翌年は多くなったり(表年)と、花粉の飛散量は交互に増減する傾向があります。2010年のシーズンはスギ花粉の飛散が全国的に少なかったため、2011年のシーズンは表年(統計的に多い年)にあたると想定されます。一方、北海道のシラカバ花粉に関しては、2011年は裏年(統計的に少ない年)にあたりますが、2010年の夏が記録的な暑さであったため、2011年は2010年と同等か多く飛散する可能性があります。
先週、全国のウェザーリポーターと花粉飛散量のもととなるスギの雄花を調査した「雄花リポート」を見ると、昨年と比較して今年は雄花の数が非常に多いと感じている報告が多数寄せられています。スギ花粉の発生源となる雄花のこの時期の成長具合は、花粉飛散量に大きく影響します。これらを総合的に考慮すると、2011年の花粉飛散量は、全国的に2010年よりも多く、全国平均では2010年の約5倍の飛散量となる見込みです。過去の2005年にスギ花粉の大量飛散となりましたが、2011年はその時と同等かそれ以上に飛散する可能性があります。また、スギ花粉症患者の多くがヒノキ花粉にも反応することが知られています。ヒノキ花粉の飛散数は、スギ花粉の飛散数と傾向が似ているため、2011年はヒノキ花粉の飛散量も多くなると予想されます。
これまで寄せられた花粉症の症状報告を見ると、花粉飛散量が多くなると、症状が悪化する方が多くなるだけではなく、これまで花粉症ではなかった方が花粉症を発症することも多くなります。2011年は花粉症患者にとってはもちろん、これまで花粉症とは無関係と思っていた方にとっても、油断できないシーズンとなりそうです。2月以降は徐々に花粉飛散数が増えていくので、早めに事前対策をしっかりと進めておくと良さそうです。

全国各地のスギの「雄花リポート」

携帯サイト「ウェザーニュース」には、「サポーター」と呼ばれる全国各地の会員から、天気などに関する様々なリポートが寄せられます。下記の写真は、9月25日~10月3日にサポーターに募集を行ったスギの『雄花リポート』です。『雄花リポート』を見ると、昨年と比較して今年は雄花の数が非常に多いと感じている報告が多数寄せられました。


北海道 東北 関東 北陸・長野

雄花の房の数は多いように見受けられます。
(よけいなおせわさん)

凄く暑い日が続いたのでいつも以上についてます。
(ティーダ@岩手さん)

平年の3倍の数ですが、房の数が1.5倍位あります。
(上毛高原さん)

雄花を見つけました。
(ふたつごさん)


9月25日
北海道札幌市
9月29日
岩手県花巻市
10月2日
群馬県川場村
9月26日
長野県安曇野市
東海 近畿 中国四国 九州

もう、こんなに成長してるの。びっくりです。
(ポッケちゃん)


雄花の数は多く感じるほど、連なっています!
(ラズベリー@神戸さん)

杉の雄花が増えています。
(雄鶏さん)



鈴なりの状態です。
(シーハットさん)



10月1日
静岡県伊豆の国市
9月30日
兵庫県神戸市
9月29日
山口県宇部市
9月29日
佐賀県杵島郡

エリアごとの花粉飛散予測

各エリアの傾向
エリア スギ・ヒノキ花粉量
(昨年比)
過去6年の花粉飛散数と
2011年の予想花粉飛散数
北海道 1~2倍(※シラカバ花粉)
シラカバ花粉の雄花の生産量は、スギ花粉と同様に前年の夏の天候(日照時間、最高気温、降水量)との相関が高いことがわかってきています。2010年の夏は2009年と比較して日照時間は長くなり、また、記録的な暑さとなりました。シラカバ花粉もスギ花粉と同様に、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少ない翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2011年は裏年にあたりますが、記録的な猛暑の影響により、2010年と同等か、2010年よりもシラカバ花粉の雄花が成長していると考えられます。
東北北部 5~6倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中では日照時間は2004年に次いで2番目に長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年と同程度か、それを上回る可能性があり、2010年と比べると5~6倍の飛散量となる見込みです。
東北南部 2~3倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中では日照時間は2004年に次いで2番目に長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去6年と比較しても最も飛散量が多くなる可能性があり、2010年と比べると2~3倍の飛散量となる見込みです。
関東 7~8倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中では日照時間は2004年に次いで2番目に長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年と同程度か、それを上回る可能性があり、2010年と比べると7~8倍の飛散量となる見込みです。
北陸・甲信北部 (甲信北部は、 長野県北中部) 7~8倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中で最も日照時間が長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年と同程度か、それを上回る可能性があり、2010年と比べると7~8倍の飛散量となる見込みです。
東海・甲信南部 (甲信南部は、 長野県南部と 山梨県全域) 7~8倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中で最も日照時間が長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年と同程度か、それを上回る可能性があり、2010年と比べると7~8倍の飛散量となる見込みです。
近畿 10倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中で最も日照時間が長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去に大量飛散となった2005年と同程度に多く飛散する可能性があり、2010年と比べると10倍近く飛散するところもありそうです。
山陰 2~3倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中で最も日照時間が長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去6年と比較しても最も飛散量が多くなる可能性があり、2010年と比べると2~3倍の飛散量となる見込みです。
山陽 5~6倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、過去6年の中で最も日照時間が長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年は大量に飛散する可能性があります。 過去大量飛散となった2005年と同程度か、それを上回る可能性があり、2010年と比べると5~6倍近く飛散するところもありそうです。
四国 6~7倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、日照時間は2009年よりも長く、記録的な猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が非常に多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年に次ぐ飛散量となる可能性があり、2010年と比べると6~7倍の飛散量となる見込みです。
九州北部 2倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、日照時間は2009年よりも長く、猛暑となったため、雄花の生産量が多くなっていると考えられます。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は非常に少なかったため、2011年は統計的に見ても、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が多くなっている様子が届いており、2011年はスギ花粉が大量に飛散する可能性があります。過去、大量飛散となった2005年に次ぐ飛散量となる可能性があり、2010年と比べると2倍程度の飛散量となる見込みです。
九州南部 2倍
スギ花粉の雄花の成長に影響する2010年の夏の天候は、日照時間は過去6年と比較すると最も短いものの、2009年よりも暑くなりました。また、多く飛散した翌年は飛散量が少なくなったり(裏年)、少なく飛散した翌年は飛散量が多くなったり(表年)と交互に増減する傾向があります。2010年の飛散量は少なかったため、2011年は統計的に見て、多く飛散する可能性があります。 サポーターから寄せられる「雄花リポート」でもスギの雄花が多くなっている様子が届いており、2011年は2010年と比べると2倍程度の飛散量となる見込みです。



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