トロイツキとの対戦中にさえない表情を見せる錦織圭
「楽天ジャパンOP第2日」(5日、東京・有明テニスの森)
男子シングルス1回戦で世界ランク121位の錦織圭(20)=ソニー=が、同54位のビクトル・トロイツキ(セルビア)にストレートで敗れ、2年ぶりの日本での戦いを飾れなかった。第1シードで同1位のラファエル・ナダル(スペイン)は順当勝ち。女子シングルスはプロ転向初戦を迎えた石津幸恵(18)=土浦日大高=は、世界ランク112位のマグダレナ・リバリコバ(スロバキア)に敗れた。
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攻撃的な武器『エアK』は、一度も出なかった。初戦で完敗した錦織は「消極的になってしまった。もっと攻められればよかった」。持ち味を出せないままの結果に肩を落とした。
第1セットを4‐2でリードしながら逆転された。「リードしたことで勝ちが見えてしまい、ミスが少ないテニスを選んでしまった」。修正できないまま、第2セットもあっさりと失った。
全米オープンで3回戦進出。きっかけは、同大会直前の優勝で得たものだ。「積極的にいって、納得のいくテニスができた」。だが、この日は攻撃性が影を潜めた。
平日昼間にもかかわらず、9802人の大観衆に沸いた。「この大会は日本で唯一プレーする大会。結果が出ずに悔しい」。早すぎる敗退を、錦織自身が最も悔やんでいた。
(2010年10月7日)