楽天が来季の次期監督候補として一本化している星野氏下の新体制として、コーチ陣に田淵幸一氏(64)、広沢克実氏(48)、赤星憲広氏(34)(いずれも現野球評論家)の入閣を検討していることが5日、わかった。水面下で調査に入っているとみられる。
星野氏招へいへ、球団も全面支援の姿勢で最大限の誠意を見せる。現在、1軍ではヘッド、打撃、バッテリー、2軍でも内野守備走塁など7つのコーチポジションがあいている楽天。すでに仁村2軍監督の兄・薫氏の入閣が検討されているが、球団幹部は「空いているところは新監督の意向も反映されるだろう」と話す。
佐藤義則1軍投手コーチ(56)は、阪神投手コーチ時代に星野氏から全幅の信頼を得ていたため、残留が濃厚。球団は最下位からの脱却を図るため、現コーチ陣と星野氏の人脈を融合させて、来季を目指す青写真だ。
田淵氏は、阪神、北京五輪で共に戦った盟友で、プライベートでも親交が厚い。広沢氏は星野氏の母校、明大の後輩で、星野政権下の阪神で現役を終えた。昨年現役引退した赤星氏については、星野氏が現役時代から指導者としての素質を期待していた経緯もある。
さらに球団関係者は、新指揮官の住居についても「新監督ですから、それなりのものを用意しないと」と説明。仙台市内の高級ホテルを筆頭に、生活面でも強力にサポートする意向だ。
この日、仙台市内の球団事務所で取材に応じた楽天の米田球団代表は、次期監督問題について「すべて答えられない」と話した。阪神側とのオーナー会談についても「どうなんですかね。知らない」と沈黙。闘将の快諾を目指し、今は静かに支援態勢を整えている。