進化する韓流、「韓国文化」に魅せられた日本
東京・六本木で「日韓交流おまつり」
韓国料理コーナーに長蛇の列、在日外国人も多数
「こんにちは。わたしは日本の外務大臣、前原誠司です」。2日、東京の中心部にある六本木ヒルズアリーナで開催された「日韓交流おまつり2010」開幕式で、前原誠司外相(48)があいさつした。前原外相は参加市民約5000人の前で、原稿もないまま、韓国語でスピーチを始めた。前原外相の韓国語に、客席からは拍手と歓声が上がった。
そして、代表的な親韓派として知られる鳩山由紀夫前首相の幸夫人が韓服(韓国の民族衣装)姿でキムチ作り実演イベントに登場した。幸さんは主催側が準備したビニール手袋をはめず、素手で辛いキムチを漬け込んだ。「手袋をはめたら、韓国のおふくろの味がしない」からだ。韓国語を織り交ぜあいさつした幸さんは、イベント終了後に記者らに対し、「いつも自家製キムチを食べているため、キムチ作りは難しくなかった」と言って笑った。
「おまつり」を見るため東京から1000キロも離れた北海道旭川市から来たという高木美奈子さん(44)は、韓国のラーメンを段ボール1箱分購入、「韓国のことを知ろうと、最近、韓国語や韓国料理を習っている」と語った。「おまつり」を企画した日本最大手の広告・イベント代理店・電通の関係者は、「『冬のソナタ』をはじめとするドラマや、ペ・ヨンジュンら一部スターに限られていた日本での韓流ブームは、今や韓国語・料理・文化などの分野へ広がり、韓国らしさを直接体験する『参加型』に進化している」と説明する。
2日午前11時から午後8時まで、約3万人が参加した「おまつり」で最も人気だったのも、韓国料理体験や韓服試着だった。参加者は韓服を試着しようと、30分も並んで待っていた。また、かつては韓国を紹介するイベントで無料で配られた韓国のり巻きも、1本700円で食べようという列が一日中、50メートルより短くなることはなかった。財団法人日韓文化交流基金の説明によると、韓国語の授業を行っている日本の高校は2000年に約150校だったが、昨年はその2倍の300校を超えたという。こうした「韓流」の進化は、日本に在住する外国人にも影響を与えている。日本人や韓国人以外に会場を訪れた外国人は数百人に達した。
- 2日に東京・六本木で「日韓交流おまつり2010」が行われた。写真は、鳩山由紀夫前首相夫人で、熱心な韓流ファンでもある幸さん。韓服姿で素手でキムチを漬けた。/東京=権景福(クォン・ギョンボク)記者
東京=権景福(クォン・ギョンボク)記者