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「めぐみのいないキンモクセイ香る頃となりました」…拉致から33回目の誕生日 (3/3ページ)

2010.10.5 16:46
手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)

疲れ

 佐藤さんは「最近、文面に『疲れた』という言葉が出るようになったのが心配だ」と話す。17年の手紙では、《こんなに長期になるとは思わず、さすがに疲労が蓄積し、ぐったりしてしまいます》。19年のはがきには、《一体、拉致問題はどうなってゆきますのか、三十年の一とき一ときを振り返り涙が出て参ります》とある。

 一方で昨年のはがきには、《こんなに沢山の方々に思いを寄せて頂(いただ)いているめぐみは本当にある面で幸せな人だと感謝しております》と周囲の支援への感謝が記されている。

 早紀江さんは「めぐみの誕生日が来るたびに何で解決しないんだろうと痛みが膨れあがる」。それでも「皆さんの励ましがあり、こんな多くの人が真剣に考えてくださっていると感じられる。めぐみが帰り、皆で誕生日を祝えるその日を信じています」。

 今年9月に佐藤さんにあてたはがきにはこうつづられていた。《不器用な二人がやっとの思いで暮らしております。沢山の方々に(力を)授けていただきここまで来ることができました。何か一つ確実な情報を日本国が手に入れることができることを切望致します》

 柳田稔拉致問題担当相は5日、閣議後記者会見で、めぐみさんが46歳の誕生日を迎えたことに「拉致から33年が経過し、救出できないことを思うと大変申し訳ない。一日も早く安全に帰れるよう最大限の努力をする」と話した。

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手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)

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