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「めぐみのいないキンモクセイ香る頃となりました」…拉致から33回目の誕生日 (1/3ページ)

2010.10.5 16:46
手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)

 《今年も又(また)めぐみのいない金木犀(きんもくせい)香る頃となりました》。拉致被害者の横田めぐみさん=拉致当時(13)=の両親が支援者に送った手紙の文面だ。両親のもとには全国から数え切れない激励の手紙が送られ、一人ひとりへの返事に娘への思い、不安、感謝をつづり、支援の輪を紡いできた。それでも進展がないままこの季節が巡ってきた。5日、拉致から33回目のめぐみさんの誕生日を迎えた。(桜井紀雄)

雨の中で

 《早く助けて!!と叫びながら忍んでいる子供達の事を考えるとたまりません》。東京都立川市の中学校の教諭、佐藤佐知典(さちのり)さん(50)のもとには、こうめぐみさんへの思いを記した父、滋さん(77)と母、早紀江さん(74)からの37通の手紙やはがきがある。

 昭和52年の拉致事件当時、佐藤さんは新潟市内の近所に住んでいた。妹はめぐみさんの同級生で、一緒に下校したりもした仲だった。「拉致されたのが妹だったかもしれない」との思いからめぐみさん救出の支援組織が立ち上がった平成9年から当時勤務していた八王子市の中学校の生徒らと署名活動を始めた。雨の中、滋さんらと一緒に街頭に立ったのを覚えている。

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手紙を前に中学生らとの交流を懐かしんで語る横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市内(桜井紀雄撮影)

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