拉致問題解決済みと強調　北朝鮮紙

　北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は６日、日本人拉致問題は「既にすべて解決済み」と強調する論評を掲載した。朝鮮中央通信が伝えた。

　北朝鮮は、拉致被害者再調査を盛り込んだ２００８年８月の実務者協議での両国合意を受け、拉致問題を「解決済み」と主張することを控えていた。しかし、当時の福田康夫政権から日本の政権が１年前後で交代することが続き、既に合意は無効との立場を取っている。

　論評は、国連欧州本部で９月１７日行われた国連人権理事会の会合で、日本が拉致問題再調査を要求したことを非難する内容で、「既に白紙化された拉致問題」「既にゼロに帰した拉致問題」などと主張した。（共同）