世界で活躍できなかったジャンボ…殿堂入りの理由とは？

　【尾崎将世界殿堂入り】これまで日本人で世界殿堂入りした青木、岡本（以上国際部門）、樋口（生涯業績部門）はいずれも世界の舞台での活躍も大きく評価されたものだったが、今回の尾崎将の場合はちょっと意味合いが違う。

　尾崎の海外での成績は、日本で誇った類を見ない実績と人気に比べてしまうと、正直はるかに見劣りする。これまでも候補に挙がりながら落選が続いたのは、そうした事情からとみられていた。

　尾崎自身も海外で思うような活躍ができなかったことに引け目を感じていたのだろうか。投票権を持つ日本人ジャーナリストに「自分に投票しないでほしい」と言ったこともあったという。

　今回の選考メンバーも、従来通り米国を中心とした外国人ジャーナリストたちで、日本人のメンバーが増えたわけではない。選考の対象として新たに見直されたのは、日本ツアーで通算９４勝の実績と、日本で一時代を築いた人気。言葉を変えれば、尾崎個人とともに日本のゴルフツアーが評価されたともいえる。今回の快挙は、日本で活躍する後続のゴルファーたちに、将来の世界殿堂入りへの道を広げたという点で大きな意味を持つことになりそうだ。

[ 2010年10月06日 19:59 ]