【フィギュアスケート】浅田真央、新シーズンの葛藤と希望
(Sportiva 2010年10月3日掲載) 2010年10月5日(火)配信
20代最初の競技会に臨んだ浅田真央が、ほろ苦い新シーズンをスタートさせた。2日に行なわれたシーズン初戦のジャパンオープン。9月5日から指導を受け始めた名伯楽の佐藤信夫コーチがリンクサイドで初めて見守る中、ジャンプミスを連発。今季、課題に掲げたジャンプ修正の道のりは、長く厳しいものになりそうだ。
この日はフリープログラムのお披露目でもあった。著名な振付師のローリー・ニコル氏が作ったのは、リスト作曲の『愛の夢』。静かで優しい調べの中、昨季とはまったく違った上品で柔らかな演技は、これまで浅田が得意としていたプログラム内容になっている。
滑り全体はまずまずの出来栄えだったが、どこかインパクトに欠けていたのは、やはり8つのうち6つのジャンプが不完全だったからかもしれない。昨季は大きな武器となったトリプルアクセルでパンク(不発)し、苦手としている3回転ルッツでは転倒、得意の3回転フリップは2度とも失敗するなど、2回の転倒、2つのパンク、3つのジャンプで回転不足の判定と、ジャンプが大崩れだった。
「(観客に向かって)皆さん、すみませんでした。足を引っ張ってしまいました。でも、日本が優勝できてうれしいです。20代最初の試合はやはり厳しいものでした。これも経験だと思うので次にもっといい演技ができるように頑張りたい」
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