競艇や競輪のノミ行為をしたとして、大阪府警は6日、大阪市西成区萩之茶屋3の賭博場・通称「ドーム」を摘発、胴元と客の男女計10人をモーターボート競走法違反(ノミ行為)などの疑いで現行犯逮捕した。マンション3棟の1階部分を結合したドームは、客300人を収容する「日本最大の賭博場」とされる。指定暴力団山口組弘道会系組織が運営しており、府警は資金の流れや背後関係の解明を目指す。
10人の逮捕容疑は同日午後2時ごろ、ドーム内で競艇や競輪の私設券を売買するノミ行為をした、としている。現場にいた客約80人からも任意で事情を聴いている。
捜査4課によると、ドームは98年ごろから営業し、二重、三重の扉と厳格な見張りで警戒しており、これまで詳しい実態は不明だった。競艇などを観戦する大型テレビなどを備え、1日に500万円を売り上げていたとみられる。
府警はこの日、機動隊員を含め計300人を動員、ドームの摘発と警戒にあたった。胴元の男らは扉を閉めきってドーム内に立てこもり、府警は捜査1課特殊班を出動させて鉄の扉を爆破、捜査員が踏み込んで摘発した。
毎日新聞 2010年10月6日 22時16分(最終更新 10月6日 23時46分)