代表質問 菅首相は棒読みの官僚答弁 野党は「小沢問題」「尖閣事件」で厳しく追及
国会では6日、代表質問が行われ、菅首相に野党から激しいやじが飛んだ。焦点は「小沢問題」と「尖閣事件」だった。
仙谷官房長官は6日午前、「漁政201号、それから203号の2隻が、尖閣諸島から遠ざかっている」と述べた。
9月24日から尖閣諸島周辺を航行していた中国の監視船が、6日明け方、海上保安庁の監視レーダーから消えたという。
これは、「廊下会談」のたまものなのか。
しかし、野党からは、厳しく批判する声が聞かれた。
自民・小泉 進次郎議員は「通訳がいないことだってありえない。どうやって対等の外交をしますか」と述べた。
一方、6日は、国会で代表質問が行われ、尖閣事件に加え、小沢元幹事長の問題が追及された。
自民・谷垣総裁は「まずは、小沢元幹事長が証人喚問に応じて...」と述べた。
これに対し、菅首相は「小沢元幹事長の国会における説明の件につきましては、まずは国会に関することでありますので、国会でご議論、ご決定をいただくべきものと考えます」と証人喚問を明言しなかった。
その後も眼鏡姿で原稿に目をやり、「首脳会談において、オダマ、オザ、オ、オバマ大統領と...」などと、棒読みの官僚答弁を行った。
その後、自民・稲田朋美議員が「民主党が掲げたマニフェストはウソだらけの、サギとも言うべきマニフェストでした。そのまぬけぶりを挽回(ばんかい)するために。友愛の海などと、寝ぼけたことを言っていたのです」と述べた。
そして、「ぶざまな敗北」と断じた尖閣事件について、稲田議員は「総理になる資格のない小沢さんと、総理を続ける能力のない菅さんが、コップの中の醜い権力闘争を繰り広げていた、その政治空白期に起きました。検察に政治責任と説明責任を押しつける、ひきょう者内閣であること」と厳しく批判した。
これに対し、菅首相は「わたしも野党時代、かなり厳しい言葉を使っておりました。しかしこれほど汚い言葉は使わなかったつもりであります」と述べた。
また、菅首相は「日本外交そのものの判断を検察当局に委ねたという認識は、まったくありません」と反論した。
しかし、中国語の通訳を伴わなかった中国・温家宝首相との会談の内容については、「え〜、温家宝首相とのお〜、間で、え〜、まず、う〜」とはっきりしない答弁だった。
さらに、「フジタの社員の問題については、並行して、現在も交渉を続けている」と、中国で拘束されている残る1人のフジタ社員の釈放要求をしたかについては、明らかにしなかった。
こうした中、小沢元幹事長は、自身の「政治とカネ」にかかわる質問が終わったころに議場に着席した。
しかし、わずか20分で退席した。
小沢元幹事長は7日午後、強制起訴確定後、初めて報道陣の取材に応じる予定。
(10/06 18:21)