個人の名前や電話番号を載せたNTTの電話帳が高齢者などをねらった振り込め詐欺事件に悪用されていることから、NTT東日本は電話帳に載っている人に文書を送り、掲載をやめたい人は削除する対応に乗り出すことになりました。
振り込め詐欺事件をめぐっては、各地で摘発されたグループがNTTの電話帳を頼りに被害者の自宅に電話をかけていたことが警察の捜査で相次いで明らかになり、一部の都道府県では被害にあいやすい高齢者に対して警察が電話帳から名前を削除するよう呼びかける動きも出ています。こうしたなか、NTT東日本は今月中にも電話帳に個人の電話番号が載っている人の自宅に文書を送り掲載をやめたい人は電話帳から削除する対応に乗り出すことになりました。NTTは電話回線を契約した人には電話帳への掲載を希望するかどうか確認し、いったん載せたあとも削除の要望には応じていますが、犯罪の被害を防ぐ目的でみずから削除を促すための文書を契約者に送るのは初めてです。電話帳に個人の電話番号を掲載する人は携帯電話の普及に伴って、年々減り続けていて、NTT東日本は電話帳にどのような需要があるのかあらためて調査し、今後のあり方についても検討することにしています。