4日午後、キットソン・ジャパンの土佐弘幸社長にインタビューを行った。
ルミネ新宿2に出店した「キットソン」は、オープン初日に1360万円を売り上げ、その後約1ヵ月で1億1000万円を超える記録的なセールスを達成している。
米国ロサンゼルス発のセレクトショップとして日本初上陸を果たしたインパクトに加え、ブランディング・グループが推し進めるクロスメディア戦略が奏功。
ファッションイベント「東京ガールズコレクション」でも特別ステージを展開。また米国では、若手セレブが「kitson」の紙袋を持って露出する姿が各雑誌に掲載されている。
その効果もあったのだろう。
バッグやレディスウエアで「kitson」のロゴを配したアイテムは、開店2日間で完売、ドレスや雑貨もロゴがあるなしに関わらず売れ続けている。
注目したのはオリジナル商品の比率。
同店の売上構成比のうち、オリジナル商品が占める割合は約30%である。
実は米本国との取り決めで、むやみに急拡大できないことになっている。
ロゴアイテムばかりが独り歩きするのは非常に危険、廃れるのも早い。
持続的な成長を促すため、冷静な対応を執っている。
キットソンの集客ばかりが際立つ恰好だが、実はルミネの真摯な対応も売り上げの根底を支えている。オープン初日に約2000人が行列を作ったが、列は角を曲がり、京王百貨店にまで伸びてしまった。
その際「花崎淑夫ルミネ社長が、迷惑をかけた京王百貨店へ謝りに行ってくれたんです」(土佐社長)。
不況の中、売上高を維持するルミネの本質を見た思いだ。
(市)
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