皇太子さまと雅子さまは1999年12月にベルギーのフィリップ皇太子の結婚式に出席した際、当時のベルギー駐日大使夫妻とともにデュルビュイというアルデンヌ地方の山村を訪ねられたそうです
情報源は前回の記事と同様「文藝春秋」2002年1月号のベルギー大使だった兵藤長雄さんの記事です

皇太子殿下とは、オックスフォード大学留学からご帰国の途次、米国に立ち寄られた際、いくつかの場所をご案内したり、お食事に同席したりしていたので、お人柄は存じ上げていた。そういうことで、両殿下にはベルギーでは公式行事以外にはできるだけリラックスしていただきたいと思案した。例えば、ブラッセルのレストランに家内とお忍びでご案内し、たまにはと思いメニュー選びの楽しみを味わっていただいたりした。お二人のむつまじいメニュー選びが続く中で「私どもはよく別のメニューを頼んで半分ずつ分け合います」と申し上げたところ、「それはいい」と言われて幾種類かのベルギー料理を仲よく分け合って楽しまれた。また公邸で庶民料理の一つ、ムール貝を酒蒸しして貝のまま山盛りにしてお出ししたとき、庶民の食べ方は一つのムール貝の殻で他のムール貝の中身を挟み出して食べますと申し上げると、早速手で同じようにムール貝を楽しまれた。気がついたらフライド・ポテトまでベルギーの庶民のように手で召し上がっておられ爆笑となった。


この件についてつけられていた事件名は「ベルギー訪問で郊外Durbuy (デュルビュイ)にあるレストラン「Les Sanglier des Ardennes」まで悪路を長距離グルメ旅行、そこで大皿交換といったとんでもないマナー違反事件」というものでした
引用した記事はごく一部なのですが、記事すべてを読んでもデュルビュイまでの道のりが悪路だったとか長距離だったとか、大皿交換をしたといった記述はありませんでした
これもまた想像に想像を膨らませていたらいつのまにか事実になってしまったという批判材料なのでしょうか
念のため、皇太子夫妻が泊まっていたブラッセルからデュルビュイまでの道のりを調べてみました
ブラッセルから南西へ113km〜116km、時間にして1時間半から40分ほどかかる距離でした
長距離というほどではないのではないかな、と私は思います
道路の状態ですが、「デュルビュイ 悪路」で検索したのですが、それらしき情報は出て来ず、悪路だと言っているのは私が何かと参考にしている雅子さま批判のサイトだけです
実際に行ったことがないのでたしかなことは言えませんが、悪路で長距離だというのは正しい情報ではなさそうです

次に、大皿交換の件ですが、皇太子さまと雅子さまはベルギー駐日大使夫妻が私どもはよく別のメニューを頼んで半分ずつ分け合います」と言ったのに応じていくつかのベルギー料理を注文し分けあって食べたことが「大皿交換」と書かれているのではないかと思いました
こういった食べ方がマナー違反かどうか…それはその場での食べ方に適しているかどうかだと思います
例えばフランス料理などのコース料理で、個々に盛りつけられた料理を2人でつつき合うのはたしかにあまりお行儀が良いとは言えませんよね
しかし、皇太子さまは非公式で、プライベートでここを訪れたわけです
それに、同行したベルギー駐日大使夫妻がそうやってよく食べるんですよ、と言ったのを聞いて同じようにしたわけですから、私は皇太子夫妻がさりげなく気を使ったように感じました
ですから問題になるどころか、これは「いい話」の要素が強い話だと思いますね
ちなみに…その後に続く庶民料理のムール貝の酒蒸しの食べ方に関しては、批判材料になっていませんが、こちらのほうはOKなのでしょうか
批判材料になるのならこちらのほうなのではないかと思うんですけどね…批判する基準が私にはよくわかりません
どちらにしても、私にはプライベートで訪問したレストランで庶民と同じように食べることがいけないとは思えませんが…

それから、そのレストランに皇太子さまと雅子さまの写真が飾られているそうなのですが、その写真に添えられた文章についてもいろいろ言われているようです
こちらがその写真
photo1.jpg
添えられた文章は「S.A.I.LE PRINCE NARUHITO ET SON EPOUSE MASAKO OWADA」です
批判サイトによると、「結果今も店に飾られている記念写真で雅子は“La Princesse”ではなく“SON EPOUSE”と書かれ店側に貴賎結婚認定、本人は気付いているかどうだか知らないが店を訪れる数多の客に馬鹿にされ続けてますよ事件」ということらしいです
「結果」とありますから、雅子さまが「悪路で長距離グルメツアー」を行い、「大皿交換」をしたために、このように記載された、と言いたいのでしょうか
「SON EPOUSE」の意味を調べてみたら、「son」は「息子,義理の息子,子孫」のことで、「epouse」は未定義とのこと
フランス語ではないのかなあ…と思っていたら、「epouse」は正しくは「épouse」と書くらしく、こちらで調べたら、「女性配偶者。要するに妻」とのこと
この2つをあわせると「SON EPOUSE」は「息子の配偶者」ってことになりますよね
息子っていうのはこの場合皇太子さまのことを指すのでしょうか
「皇太子さまの配偶者」という書き方は、批判サイトが述べているようにおかしな言い方だと思います
雅子さまは皇太子妃ですから、「princess」でなければなりません
このような書かれ方をしたのはなぜなのか…店側のミスのような気もしますが、実際はどうなんでしょう
少なくとも「悪路で長距離グルメツアー」や「大皿交換」をしたが故ではないと思いますけどね
この写真は今も飾られているのでしょうか
実際に行ってみるわけにもいかず、確かめようがないのですが、このような書き方は雅子さまに失礼に当たりますよね
このことで責められるのは雅子さまではないと思います

この一連の記事を読んで思ったのは、皇太子さまたち皇族は自分で好きなメニューを選んで食べるという自由もふだんはあまりないのではないかということです
御所での食事は栄養管理がされた食事が用意されるわけで、多少好みは聞いてもらえるでしょうけど、私たちがレストランに行って「どれにしようかなあ」と選んで食べるのとは大分違っていますよね
要人との食事の際もメニューは決まっているでしょうし、選ぶ楽しさはあまり味わっていないのかも知れません
皇族の食事は御料牧場で育った野菜など、栄養面も衛生面も、もちろん味も問題はないもので作られるわけですけど、食べる楽しみとしては欠けるのかもしれませんよね
特に健康管理は厳しくなされるでしょうから、食事の内容もかなり考えられたものになっていると思います
そういったものを食べるのは皇族として義務のようなものでもあるでしょうし、例えば雅子さまになかなか子どもが授からなかった頃には、妊娠しやすい体になるようなメニューも考えられていたのかも知れません
それを知りながらの食事は、あるときには希望になるかも知れませんけれど、時によっては負担にもなりそうです
そんなふうに考えると、プライベートで気兼ねなくリラックスして食事をするのが大きな息抜きになるのではないかと思いますね
雅子さまがミシュランから星をもらった都内のレストランによく行くなどという批判もいろいろありますが、心の元気を回復するために御所を離れてレストランでリラックスして食事をすることは有効なのではないかなあとも思います
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