国立病院機構岡山医療センター(北区)で手術を受けた男性が死亡したのは病院が容体の確認義務などを怠ったためとして、津山市の遺族らが国立病院機構と医師らを相手取り計約6900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が5日、岡山地裁であった。山口浩司裁判長は原告の請求を棄却した。
判決文などによると、男性は07年12月に岡山医療センターで食道がんの手術を受け、08年1月に53歳で死亡した。原告らは、被告の看護師が男性の容体を十分確認せず、被告の医師は看護師への指導を怠ったなどと主張していた。
山口裁判長は「病院が確認義務・指導義務などを怠ったという事実は認められない」などと判断した。【五十嵐朋子】
毎日新聞 2010年10月6日 地方版