中国 ベトナム漁船1隻をだ捕
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中国 ベトナム漁船1隻をだ捕

10月6日 15時56分 twitterでつぶやく

中国とベトナム、それに台湾が領有権を争っている南シナ海の西沙諸島周辺で、先月、中国がベトナムの漁船1隻をだ捕し、現在も乗組員9人を拘束していることが明らかになりました。

ベトナム外務省によりますと、だ捕されたのはベトナム中部クアンガイ省の漁船1隻で、先月11日、西沙諸島周辺で漁をしていた際に中国側にだ捕され、乗組員9人が現在も拘束されているということです。ベトナム政府は、漁はベトナムの領海内で行われていたものであり、だ捕はベトナムの主権の重大な侵害だと非難する外交文書をハノイにある中国大使館に送り、強く抗議しています。西沙諸島をめぐっては、中国とベトナム、それに台湾が領有権を争っていますが、実効支配している中国はわかっているだけでことしあわせて4隻のベトナム漁船をだ捕しています。ベトナムの各紙は6日付けの紙面で、今回のだ捕について、「ベトナム政府は乗組員を無条件で直ちに解放することを求めている。一方、中国側は、これまでの交渉で、罰金を支払えば解放に応じるとしている」と報じています。ことし3月に中国にだ捕された漁船の船長によりますと、1か月余り拘束され、日本円でおよそ90万円の罰金を支払ったうえ、漁船や漁の道具をすべて没収されてから解放されたということです。ベトナムと中国は、西沙諸島のほか、南沙諸島でも領有権を争っており、南シナ海の島をめぐる領有権はきわめて敏感な問題となっています。