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小沢氏に政治生命危機「強制起訴」議決

 小沢一郎民主党元幹事長(68)の資金管理団体の土地購入をめぐる収支報告書虚偽事件で、東京第5検察審査会は4日、東京地検特捜部が不起訴とした04~05年分について、小沢氏を強制起訴すべきと議決した、と公表した。今後は法廷で小沢氏の刑事責任が争われる。小沢氏は裁判で無実を証明するとしているが、党内でも自発的な辞職、離党勧告や除名を求める声が浮上。進退問題は避けられず、小沢氏は政治生命の危機に立たされそうだ。

 小沢氏は4日午後、都内の個人事務所で、平野博文前官房長官や側近議員と面会した。「そうなんだよな、分かんないな」。平野氏が「どうしてこんなことになったんだろう」と問うと、小沢氏は笑顔で答えたという。午後7時すぎ、ワゴン車で事務所を後にした小沢氏は、カメラのフラッシュにも表情を変えなかった。代表選の支援議員との懇親会に出る予定だったがキャンセル、自宅へ戻った。

 同日夜、談話を発表。「検察庁に私の知る限りのことはすべて話し、2度不起訴処分となった」「議決は誠に残念」と指摘した上で「今後は裁判の場で、私が無実であることが必ず明らかになると確信している」と徹底抗戦を明言した。

 民主党内でも「起訴はされないだろう」との見方があった中、突然の議決。小沢氏と距離を置く岡田克也幹事長も、会見で「驚いた」と打ち明けた。議決は、小沢氏が菅直人首相に敗れた党代表選が行われた9月14日付。「政治とカネ」を抱えて出馬した判断への反発、と見る向きもある。

 代表選で国会議員200人の支持を得た小沢氏は、「一兵卒」となり、菅内閣の動きを見つつ、次の一手を模索してきた。議決を受け、「反小沢」の急先鋒(せんぽう)牧野聖修衆院議員は「自ら身を引くべきだ。それができなければ、公党として離党勧告なり除名にすべきだ」と、進退に言及。証人喚問も「避けられない」との声が出ている。

 小沢氏はこれまで、強制起訴の場合も「何もやましいことはない。離党や辞職の必要はない」としてきたが、政治評論家の浅川博忠氏は「政界は『おぼれた犬は、たたけ』の世界。議決は、政治生命を断たれることにつながるだろう」と指摘する。「とことん小沢氏についていく議員は20人ぐらい。小沢氏は、バックにしてきた『数の力』を断たれ、新党を結成する力もあるだろうか。最高裁まで争えば数年かかり、年齢的な問題もある」と分析。「(小沢氏が師と仰いだ)田中角栄元首相はホットな人間関係があったが、小沢氏はクール。角栄氏は、ロッキード事件で起訴された後も『影の総理』として君臨できたが、当時とは政治情勢も異なり、今の若い議員は義理人情も薄い」と話す。

 また「菅氏は、ねじれている参院で小沢氏についていく議員の数を見極めた上で離党勧告するだろう。国会対応で青息吐息の中、小沢氏にかかわる余裕はない。小沢氏を無所属に追いやることが、菅氏が国会対応を乗り切れる唯一の策だ」と指摘した。

 長年、政界に影響力を保ってきた小沢氏。剛腕小沢氏の「時代」が、壊れるきっかけになるのだろうか。【中山知子】

 [2010年10月5日8時28分 紙面から]


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