9年前、東京・豊島区のアパートで1人暮らしの男性が殺害された事件で、逮捕された派遣社員の男は「隣に住む被害者の騒音がうるさかった」などと容疑を認める供述を始めたことがわかりました。男は、具合の悪い母親の面倒をみていたということで、警視庁は、騒音をめぐるトラブルから犯行に及んだ疑いがあるとみて調べています。
この事件は、9年前の平成13年4月、豊島区池袋本町のアパートで1人暮らしの矢萩昭造さん(66)が胸や背中を刺されて殺害されたものです。警視庁は、現場に残された複数の血痕とDNAの型が一致したことから隣の家に住む派遣社員の小林一生容疑者(56)を殺人の疑いで逮捕しました。小林容疑者は、これまで「事件に覚えはなく、アパートにも行ったことがないと思う」と容疑を否認していましたが、その後の調べで「被害者の家の騒音がうるさかった」などと、一転して容疑を認める供述を始めたことがわかりました。警視庁によりますと、小林容疑者は、具合の悪い母親の面倒をみていたということで、被害者の男性が友人と酒を飲んだ際の声など、騒音をめぐるトラブルから犯行に及んだ疑いがあるとみて調べています。