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【大リーグ】イチ、ローズ氏に皮肉返し!! 幸運!?の5年連続両リーグ最多H2010年10月5日 紙面から
【シアトル秋野未知】イチローが、ローズを“口撃”した。マリナーズ・イチロー外野手(36)が3日(日本時間4日)、当地のアスレチックス戦で今季レギュラーシーズンを終えた。最終戦で5打数2安打2打点とし、通算214安打で自身の記録を更新する5年連続両リーグ最多安打を達成。その一方で「内野安打が多い幸運な男」と揶揄(やゆ)されたピート・ローズ氏(69)に対し、「幸運な男ですから、僕は」と皮肉たっぷりに反撃。日米の安打製造機同士の舌戦が幕を開けた!? ローズ氏に対する反撃の機会をうかがっていたのだろうか…。自身の記録を更新する5年連続の両リーグ最多安打を達成。報道陣からそのことを振られると、イチローが少し間を置いてから一気にまくし立てた。 「まあ、幸運な男ですから、ボクは。でも、まあ、その運をボクは野球で使うようにしていますからね。まあ、それ以上は言えないですけど(笑)。幸運だったなあ、とは思いますね」 2度使った「幸運」というキーワードは、ローズ氏に対する“口撃”以外の何ものでもない。単独でメジャー最多の年間200安打通算10度の記録を持っていたローズ氏は、イチローに「10年連続200安打」で並ばれる前に受けた米メディアの取材で、日本の安打製造機に内野安打が多いことを指摘。さらに、「彼ほど幸運な男は他にいない」と挑発するような発言をした。当然、イチローの耳に届いていたのは想像に難くない。 背番号「51」が珍しく敵対心をむき出しにするほど、ローズ氏の発言は腹に据えかねていたのだろうか。イチローが言い放った「その運をボクは野球で使うようにしていますから…」のコメントも痛烈な皮肉だ。ローズ氏はメジャー最多の4256安打を放ちながら、野球賭博で永久追放の身。まさにボクはバクチに運は使いません−と言わんばかりだった。 イチローの両リーグ最多安打は通算7度目。ローズ、カッブと肩を並べたことも振られたが、「えっ、なんのこと?」。報道陣から再度、同じ質問が飛ぶとようやく「ごちそうさまです」とたったひと言で片付けた。 まさに、予期せぬ形で勃発(ぼっぱつ)した日米安打製造機同士の舌戦。「超えてあげたいですね」−。イチローは10年連続200安打を達成した際に“ローズ超え”を宣言した。果たして、それが実現するかどうか−。ローズ氏との舌戦ともども、来季のイチローからも目が離せない。
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