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遺族「真相知りたい」 安永さん取り押さえ死から1年 | |||
知的障害者の安永健太さん=佐賀市、当時25歳=が警察官に取り押さえられた直後に死亡した問題で、健太さんの父孝行さん(47)らが19日、佐賀市内で会見した。健太さんが亡くなって25日で1年。孝行さんは「早く真相を知りたい」と語り、正式な裁判の開始を求めた。 会見には遺族のほか、支援者でつくる「安永健太さんの死亡事件を考える会」の代表世話人ら6人が出席。孝行さんは「県警の言い分は二転三転した」と指摘。現場で暴行があったとする目撃証言や、司法解剖の鑑定書などで県警の主張との違いを示し、「(真相を明かさない)県警に怒りを感じている」などと語った。 また、全国から裁判開始を求めて予想を大幅に上回る約8万人分の署名が集まったことには「活動の励みになる」と感謝した。 この問題をめぐっては、孝行さんが佐賀地検の不起訴処分を不服とし、特別公務員暴行陵虐致死容疑で佐賀地裁に刑事裁判を開くよう付審判請求している。 【写真】安永健太さんが亡くなって1年を迎えるのを前に、現在の心境を語る父孝行さん=佐賀市の佐賀市健康運動センター
県警本部長「深く悼んでいる。残念で不幸なこと」県警の伊藤智本部長は19日の定例会見で、安永健太さんの死から1年を迎えるのを受け、「県警として安永さんの死を深く悼んでいることをご理解いただきたい」と述べた。 伊藤本部長は「県警が安永さんの死を重く受け止めていないのではないかという声が一部にあることは残念」とし、「安全を守るべき警察が命を軽視することなどあり得ない。安永さんの死は残念で不幸なこと」と語った。障害者理解に向けたこの1年間の取り組みとして、新人警察官や教養担当者に知的障害者施設で体験研修を実施していることなどを説明した。 |
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2008年09月19日更新 |