居抜き店舗の幻想を斬る!!
テーマ:ブログこんにちわ。センキです。
今回は居抜き店舗の活用方法です。
いきなりですが、新規で開業する方にとって、
居抜き店舗は造作(内装)に掛かる費用が安く済む。
以外のメリットはありません。
むしろ、撤退したテナントがあったという事実から考えると、
利益が出にくい悪い物件だとも言えます。
私は、飲食の開業相談に来られた方には、
必ず上記を説明します。
何故ならば、居抜き=安く出店できる。という方式が
相談者様の中にできている場合が多いからです。
確かに造作に掛かる経費は馬鹿にできません。
これを丸々節約できるとなると、早い段階で利益が出る計算が立ちます。
しかしながら、それは出店に掛かるコストを抑えるだけで
結局のところ売上が目標以上に上がらなければ、赤字になるだけです。
それならば、やはり理想は居抜き出店できて、かつ利益が出る物件です。
果たしてそんな物件はあるのでしょうか?
端的に言いますと、あります。が、そんな夢みたいな物件は業界のルートで
右から左にさっさと流れてしまいます。
例えば、月々に1000万円売り上げていたテナントが、
不動産屋に眠っていることは有り得ないことなのです。
ですので、新規で開業しようという個人が、ドリーム物件を掴む機会は
ほとんどないのです。
少し前ですと、デフレ不況直後は、どこの業種も20%近く売上が落ち、
利益が出なくなり閉店した店舗は多かったです。
そういう物件だと、元のオーナーも単純に売上が落ちたという事実のみに
着眼して人件費の節減や光熱費のカットに真剣に取り組まず、
経費を減らす行動を取らずに閉店した場合もありました。
そういう物件だと個人経営が活きるものです。
利益は圧迫した方が得な為、美味しい出店ができました。
しかし、今年に入って閉店した店舗の多くは経費の削減に着手していて
尚且つ撤退したものばかりです。
これでは素人経営では利益を出す事はできません。
正に枯れた油田なのです。
居抜きは確かに開業予算の少ない新規開業者には理想的なシステムです。
しかし、マーケティングに力を入れないと、出店費用が丸々無駄になるという
ことも充分起こり得るのです。