男子高校生殺害事件「自分たちを見つめる男がいた」

男子高校生が殺害された現場付近 Photo By 共同

　神戸市北区の路上で４日深夜、私立神戸弘陵学園高校２年の堤将太さん（１６）が男に刃物のようなもので刺され殺害された事件で、一緒にいた同市内の市立中３年の女子生徒（１５）が「刺される直前、自分たちを見つめる知らない男がいた」と話していることが５日、捜査関係者への取材で分かった。

　兵庫県警捜査１課は同日、殺人事件として神戸北署に捜査本部を設置し、現場から逃走した男の行方を追っている。

　女子生徒の説明によると、自動販売機のわきで堤さんと一緒に缶ジュースを飲んでいた際、道路の向かい側にいた小太りの男が２人をじっと見つめていた。

　男が刃物のようなものを持っていきなり近づいてきたため、堤さんは女子生徒に「逃げろ」と促したという。女子生徒がしばらくして戻ると、元の場所から北西に約７０メートル離れた場所で堤さんが血を流して倒れていた。

　捜査本部によると、堤さんは首や肩を数カ所刺されており、５日に司法解剖して死因を詳しく調べる。逃げた男は２０〜３０代、身長１６０〜１７０センチで上下ジャージー姿。凶器は見つかっていない。女子生徒が「彼氏が男に刺された」と１１０番した。

[ 2010年10月05日 07:32 ]