エステサロン大手「ラ・パルレ」が民事再生手続き

　大阪証券取引所ヘラクレス市場に上場するエステティックサロン大手のラ・パルレは５日、東京地裁に民事再生手続きを申し立て、受理されたと発表した。主力銀行の日本振興銀行が経営破綻し、資金繰りが困難になった。負債総額は約２７億円。今月８日に債権者説明会を開く。民間調査会社の帝国データバンクによると、振興銀の連鎖破綻は上場企業では初。

　営業は継続し、店舗でエステなどのサービスは受けられる。ただ、会員約６７００人から受け取った総額約７億円の前払い金については、新たなスポンサーが見つかる前に返還には応じられないという。

　ラ・パルレは１９７８年に創業し、２００２年に大証ナスダック・ジャパン（現ヘラクレス）市場に上場。「必ずやせる」など誤解を招く勧誘で０８年に東京都から業務の一部停止命令を受けたことをきっかけに、売り上げが大幅に減少した。

　その後、美容家の高野友梨氏などを引受先として相次いで第三者割当増資を実施したが、業績は低迷。０９年に振興銀が実質的に主導する中小企業振興ネットワークに参加。振興銀の破綻で、保有する振興銀行株について全額損失を計上し、１０年９月中間決算で債務超過に陥る見通しになった。

　都内で記者会見した佐谷聡太会長は「振興銀行株を購入した経緯を調査したい」と破綻の原因を調べる考えを示した。

[ 2010年10月05日 17:49 ]