食料自給率:09年度は40% 1ポイント低下

2010年8月10日 11時11分 更新:8月10日 12時55分

 山田正彦農相は10日の閣議後会見で、09年度の食料自給率(カロリーベース)が40%となり、08年度から1ポイント低下したと発表した。3年ぶりの低下で、自給率40%という水準は07年度以来となる。輸入小麦の値下がりなどを背景に、消費がコメから小麦にシフトしたうえ、国産小麦が不作だったことも影響し、自給率低下につながった。政府は今年3月に閣議決定した「食料・農業・農村基本計画」で食料自給率を20年度までに50%に上げる目標を掲げたが、達成が一歩遠のいた形。

 農林水産省によると、09年度は国民1人当たりの年間コメ消費量が58.5キロと、前年度より0.5キロ減少。国産小麦の生産量も20万トン減り、砂糖の原料となるテンサイやサトウキビも国内生産が落ち込んだ。

 日本の食料自給率は1960年度には79%だったが、国民のコメ離れや畜産飼料の輸入依存などが進み、長期的に低落。コメの作柄が戦後最悪となった93年度には37%まで落ち込んだ。また、06年度にも39%と40%を割り込んだ。その後、海外の穀物価格高騰でコメ消費が回復するなどして持ち直し、08年度の自給率は41%となっていた。【行友弥】

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