2010年8月10日 11時7分 更新:8月10日 11時13分
子供の理科離れを防ぐには、まず母親から--。ママさん気象予報士らが中心となって、小学生以下の子供を持つ母親向けに科学教室を開くグループ「サニーエンジェルス」を結成した。誰にも身近な天気をテーマとした簡単な実験やクイズを通じ、たくさんの母親に科学に興味を持ってもらうのが狙いだ。
代表を務める神奈川県横須賀市の主婦で気象予報士、山本由佳さん(45)が約2年前、小学生向けに理科の出前授業をしている大学生から「高学年になると、家で理科の話をしなくなる」と聞いたことがきっかけ。「家庭で理科の話をしてもらおう」と母親向け科学教室を思いついた。
山本さんは昨秋、長女が通う小学校で、実験的に母親向け科学教室「さいえんすママカフェ」を開催。参加者から「理系は苦手で少々抵抗があったが、楽しかった。教わった実験を子供とやってみる」などと好評だったため、他の気象予報士に呼びかけ、今年2月にグループを結成した。
メンバーは神奈川を中心に東京、千葉、茨城、長野、兵庫、広島の女性気象予報士計21人。男性気象予報士24人も後方支援の形で参加する。7月には横浜市中区の幼稚園で、ペットボトルを使って雲を作る実験や、うちわでどのぐらいの風速を出せるかを試す実験をした。会場にはお茶やお菓子を用意し、雑談の時間には子育てや子供の受験の不安などの相談も受けたという。
山本さんは「子育て経験のある女性気象予報士も多く、子供連れでも教室に参加できます。お母さんたちが科学に親しめば、子供たちの理科嫌いも少なくなるはず」と意気込んでいる。問い合わせはサニーエンジェルスのホームページ(http://www.yoho.jp/member/angels/)。【飯田和樹】