「警察官が殴ったように見えた」
「警察官が殴ったように見えた」 10/04 19:18

佐賀市で知的障害を持つ男性が、警察官に取り押さえられた直後に死亡した事件の裁判です。

きょう、目撃者とされる女性が証人として出廷し、「警察官が殴ったように見えた」と証言しました。

知的障害のあった安永健太さんは3年前、佐賀市の路上で自転車を蛇行運転していたとして、5人の警察官に取り押さえられ、直後に死亡しました。

佐賀地検は警察官全員を不起訴処分としましたが、佐賀地裁は、安永さんの胸などを拳で複数回、殴った特別公務員暴行陵虐致傷の罪で、巡査長の松雪大地被告の審判を開くことを決めました。

通常の裁判とは違い、裁判所が指定した弁護士が検察官役を務めます。

きょうは、当時、現場から20メートルほど離れたレストランで事件を目撃したという女性が証人として出廷し、松雪被告が「殴っているように見えた」と証言しました。

一方、弁護側は、女性がいた所からは、植え込みに隠れて拳が当たる瞬間は見えなかったと主張しました。

これに対して女性は、「取り押さえるだけなら肩より上まで手を振り上げる必要はなく、数秒の間に3回、拳を振り下ろしたのはおかしいと思った」と述べました。