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米倉弘昌日本経団連会長、対中外交に苦言「大使にはそれなりの人選が大事」 (1/2ページ)
米倉弘昌日本経団連会長は4日、フジサンケイビジネスアイの取材に応じ、尖閣諸島での中国漁船衝突事件を機に日中間の緊張が高まっていることについて、「大国であればあるほど政治問題が大きい。大使にはそれなりの人選が大切だ。政治家でもいいのではないか」と語った。暗に今夏に着任した丹羽宇一郎駐中大使の資質に懸念を示し、政治的なパイプづくりが不可欠との考えを強調した。(早坂礼子)
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米倉会長との主なやりとりは以下の通り。
−−中国漁船衝突事件を機に日中間の緊張が高まっている
「中国は困っているのではないか。あまりに大きな問題になったので収拾したくてしようがないのでは。野党は国会の争点にしたがっているようだが、国会では将来のことについて議論すべきだ。あまりに内向きすぎるとまた中国を刺激することになる」
−−経済界出身の丹羽駐中国大使の采配(さいはい)を懸念する声も聞く
「大国であればあるほど政治問題が大きい。大使にはそれなりの人選が必要だ。外交官にそういう人がいないので経済界からということだったが、政治家でもいいのではないか。政治問題は必ず将来も起こってくる。どんな形でもいいので、ハイレベルのルートで日中摩擦を未然に防ぐとか、起こっても素早く解決できる仕組みをつくってもらいたい」
−−場合によっては丹羽大使の早期更迭も必要だと?
「そこまでは言いませんが(笑)」
−−レアアースの輸出規制問題は収拾に向かうのか
「中国はもう輸出規制をなくしたようだ。中国が輸出を減らすのは無理からぬこともあるが生産活動に支障を来すのはよくない。日本の代替品開発とリサイクルはほとんどでき上がっていて、在庫がなくなる前に対応できると聞いている」