★中国は自国地図で「尖閣諸島は日本領土」と記していた






<週間ポストより転載>

★★動かぬ証拠」★★

温家宝首相に国連演説で、「領土では一切妥協しない」と言われたうえ、謝罪と賠償金を要求されるなど、中国にやられ放題の日本。政府の腰ぬけ外交のツケはあまりにも大きいというほかはない。
歴史をひもとけば、中国の主張が偽りなのは一目瞭然。

上記地図を見て欲しい。1960年4月に北京市地図出版社が発行した「世界地図集」@に掲載されている日本の「琉球群島」の部分だ。
2004年にこの地図を発掘したジャーナリストの水島政憲氏がいう。

「尖閣諸島は日本の領土として、しっかり日本名の『魚釣島』『尖閣諸島』と表記されています(A)。日本と台湾(中国)の国境線も、国連海洋法条約に従って、与那国島と台湾本島の中間に引かれている(B)。67年に発行された別の地図集でも同様の表記でした。当時、中国は尖閣諸島を日本の領土だと認めていたわけです。」

この地図を見れば、現在日本政府が公式見解としている通り、「日中間に領土問題は存在しない」ことは明らか。ところが、1968年を境に、中国の地図表記はガラリと変わってしまったのである。
68年といえば、アジア極東経済委員会(ECAFE)が、尖閣諸島周辺にペルシア湾級の石油・天然ガスが埋蔵されている可能性を指摘したそのタイミングである。

「私が発見した72年発行の、同じ北京市地図出版社の地図Aでは、いきなり自国領として中国名の『釣魚島』『赤尾嶼』を掲載していました。さらに驚くべきは、清時代の地図の改ざんまで行っていたのです」(前出・水間氏)

1905年に初版が出版された「大清帝国全図」Bには、尖閣諸島が中国の自国領だと示す記述は全くなかったが、87年に出版された「中国歴史地図集」Cには、何故か「1820年当時の清」との説明で、釣魚島と赤尾嶼の表記に括弧つきで(福建)と記されていた。

「歴史的に見ても福建の行政区であり、『清の時代から中国領土だと主張していた』といいたいのでしょう。でも、これは完全なウソ。中国は、目的のためにはどんな手段も正当化してしまうのです。
7〜8年前から、中国人が神田(東京)の古本屋をうろついています。古本屋の店主は、『中国人が中国の古地図を買い漁っていて、地図が出回らなくなった』と嘆いていました」(同前)

これも、中国による歴史塗り変え工作の一環なんだろうか。その意味でも、この地図は中国による”改ざん前の事実”を記した極めて貴重なものだと言える。
さらに水間氏は、冒頭の地図の意外な出所を明かした。

「この地図が所蔵されているのは、実は外務省中国課なのです。04年に私が中国課に古い資料がないか詰め寄ったところ、発見された。
しかし、その後政府がこの資料を活用した形跡はありません。政府はただ『領土問題は存在しない』と口でいうだけでなく、この地図を中国に証拠として突き付けるべきではないか」

中国課は、現在もこの資料を所蔵しているという。脅しや嫌がらせどころか、歴史の改ざんさえも平気でする国には、堂々と歴史的事実を示して対抗するしかない。