平成22年9月21日 ◎邦人青年1000人の万博招待延期=尖閣問題、日中交流事業にも影響
【上海時事】中国の温家宝首相による上海万博招待を受け、21日から予定されていた日本の大学生ら約1000人の上海訪問について、中国側が受け入れを延期すると日本側に伝えたことが20日分かった。
日本の外務省によると、中国の受け入れ団体が19日夜、北京の日本大使館に対し「現在の雰囲気でこのような友好交流事業を実施することはふさわしくない」と延期を通告した。尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で起きた日本の巡視船と中国漁船の衝突事件への直接的な言及はなかったものの、中国政府は同日夜、中国人船長の拘置延長に抗議し、日中間の閣僚級以上の往来停止などを発表しており、対抗措置が両国の交流事業にも波及した形だ。 延期通告を受け、日本政府は直ちに「訪中直前の決定は極めて不適切かつ遺憾だ」と中国側に申し入れた。 今回の万博招待は、5月末に訪日した温首相が鳩山由紀夫首相(当時)との首脳会談で表明。西村智奈美外務政務官を団長に大学生と各都道府県の代表が、21〜24日に上海市を訪問する予定だった。渡航費や宿泊代などは中国側が負担し、中国共産党傘下の中華全国青年連合会が受け入れ窓口を務めていた。 日中の青少年交流ではこのほか、中国側の招待で10月19日から日本の高校生ら約1000人が北京市などを訪問する予定だが、外務省によると現段階では中国側から延期通告はないという。 |
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