ニュース
髪と一緒に心のケア…理美容師と連携
自殺防止で富山市
散髪客と会話する時間が長い理美容師に客の悩み事の聞き役になってもらい、自殺防止につなげようという試みを富山市が始める。
理美容師は自殺のサインを感じ取れば相談機関への橋渡しをして、悲劇を食い止める。
市は4日、まず市内の理容師、11月に美容師を対象に、心の健康に関する専門医や臨床心理士による講習会を開く。修了証として「メンタルヘルスサポート協力店」のステッカーと、子育てから金銭トラブルまで自殺の誘因となる様々な悩みの「相談窓口紹介ガイド」を配る。理容師はケアが必要と判断した客にガイドを渡し、相談に行くことを勧めたり仲介したりする。
2009年の市の自殺者は102人。自殺率(人口10万人あたりの年間自殺者)は全国平均と同じ24・4だが、5年前(23・9)から増加傾向にある。市が自殺防止対策を検討したところ、女性職員が「悩みを行きつけの美容師に相談すると、ストレス発散になる」。この一言をヒントに、全国初という理美容店との連携を考え出した。
市は市内650の理美容店に協力を呼びかけている。理容店「タケヘアーサロン」を35年営む竹部健次さん(62)は「仕事や家庭の悩みはよく聞く。それも信頼されているからこそ。協力店に加わり、悩む人の力になりたい」と話している。
(2010年10月4日 読売新聞)
最新健康ニュース
- スズメバチ、計51人刺す
(10月4日)
- 髪と一緒に心のケア…理美容師と連携
(10月4日)
- たばこ 最大の値上げ…販売店閑散(10月1日)